213-衆02 就労支援で経済困窮者を助けるには政府よりも市場で【就労支援給付法案】 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

悪さしながら男なら 粋で優しい馬鹿でいろ

立憲民主党の階猛議員らによる議員立法

就労支援給付制度の導入に関する法律案(213国会衆2)は、「年収の壁」等を給付で埋めようというものである。

 

 

年収の壁とは、一定の規模を超える事業所に努める短時間労働者であれば年収106万円以上となると社会保険料を支払うことになり手取り金額が減る。しかし、厚生年金が適用されて将来受け取れる年金級が増える、健康保険等から傷病手当金・出産手当金を受給できるようになるというメリットがある。したがって、立憲民主党では106蔓延を壁とはしていない。問題なのは、130万円の壁であるとしている。

①自営業・フリーランスの人

②一定規模以下の事業所

で働く短時間労働者は130万円の壁を越えて被扶養者でなくなってしまった際に、国民年金・国民健康保険を支払い、手取りが減ることになる一方で年金給付等のメリットが得られない。

そこで当分の間の措置として、次のような就労支援給付制度にしようということである。

 

 

就労支援給付制度の導入に関する法律案.pdf
就労支援給付制度の導入に関する法律案要綱.pdf

 

立憲民主党らしい社会民主主義的な政策である。

今までにもこのような複雑なシステムについて多くの議論がなされ、多くの政策が試みられてきた。そしてその都度改正をしていく。それも一つの在り方としていいかもしれない。

ただ、これは抜本的な改革ではないと思う。

 

問題なのは社会保険制度によって社会保障を打ち立てようというところにあると思う。世の中のお金は、どこかの大きな所に溜まろうとする。そこでお金が動かなくなる。それを動かすために法律で縛ろうとしても、なんらかの利権がからんでいたり、意地の張り合いになったりして、結局うまくいかないのである。

 

動かないお金を自然と動かせるシステムが必要なのであって、現状の貨幣システムからはどのようにいじくっても問題は起きるだろう。

 

現在、貧富の格差が高まっており、経済的に苦しんでいる人たちはたくさんいる。それを助けていくのは政府の役割だが、いろいろとやっても、市場が自動的にそれを助ける仕組みが望ましいのだと思う。そうでないと、利権に群がってまたおかしなことになってしまうのだから。