8月19日、木更津高校卒業で、君津市に長く住み千葉市の健康大使を務めるなど本県ともゆかりの深い俳優の千葉真一さんが、コロナ肺炎でお亡くなりました。心からご冥福をお祈り申し上げます。報道によると、生前水素カプセルを飲んでいるからコロナに罹らないと仰っていたとのこと。国立感染症研究所はワクチンを打った人は打たない人に比べ発症率を9割程度減らせる可能性があると発表しています。コロナワクチン接種を受けていれば、重症化せず亡くならない可能性が高かったのではと思うと残念でなりません。

  私共には、仕事柄ワクチン接種反対、ワクチン不要とする内容の手紙やメールが時々届きます。その中には、国内のノーベル生理学・医学賞を受賞されて方を筆頭に数名の医師などの名前が載っているものもありました。ノーベル賞受賞者ですが、調べると大学は学芸学部、大学院は理学研究科修士課程を出た方で、医学的専門知識に乏しかったのではと推測されます。

  他方、同じノーベル医学賞を受賞された山中伸弥教授は、パンデミック収束の切り札と期待を集めるmRNAワクチン開発の立て役者でノーベル賞候補の呼び声も高いハンガリー出身の女性研究者、カタリン・カリコ氏と対談するなど、ワクチン接種を奨励しています。

   ワクチン接種は自分を守るだけでなく社会を守ると言う二つの意味があります。人口の6~7割、デルタ株は感染力が強いため9割が接種を完了させない限り集団免疫は期待できないとも言われます。誤解や理解不足から避ける人がいるなら、対策、ワクチン接種を促す仕組み・表現の仕方が必要であると考えます。

  新型コロナウィルスワクチン接種についてデマや誤った情報が広がっています。例えば、「接種でコロナが感染する」「遺伝子が操作される」「マイクロチップを埋め込まれる」「PCR検査はインチキ、世界にコロナの存在を証明するものはない」等々。「流産や不妊が増える」といううわさもありました。こうした話はアメリカ疾病対策センターや日本の厚生労働省も否定しています。デマや間違った情報は、県などの公的機関が、科学的根拠を示して、もっと積極的に反論し否定すべきです。