千葉県に全国初の料理大学を(2)

 そこで、料理大学を新たに創設することが第一に考えられます。しかし、鴨川キャンパスを利用できるとしても、教員や職員を確保しなければならず大変なことになります。

 次に既存の大学に新たな学部を設置することも考えられます。これならば一般教養課程の先生が既にいますから、兼任してもらえば良いことになります。それでも、専門課程の講師を揃えなくてはなりません。

 第三に考えられるのは、すでに栄養学科のある大学に新たな学科、「料理学科」を設置することです。そのためには料理の専門家の協力が必要になります。

 そこで、日本料理、いや日本料理界の第一人者ともいうべき、村田吉弘氏(69才)のご理解とご協力が必要と考えました。村田氏は、ご存じの方も多いかと思いますが、京都のミシュラン3つ星和食料亭「菊乃井」の三代目御主人で、和食が2013年ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「無形文化遺産」に登録された際に中心的役割を担った方です。2013年「現代の名工」として厚労大臣表彰を受け、2018年には文化功労者にも選ばれています。

 そのような著名で実績のある方にお会いしてご相談に乗って頂くには空手という訳にはいかないと思い、2日前に6月19日に夕食を頂きたいと一番安いお料理(とは言っても税サービス料込みで2万5千円)を妻の分と合わせて2人前予約をして京都へ一夜泊まりで新幹線にて出かけて参りました。

 窓から素敵なお庭の見える個室に通され2時間ほど料理を堪能していると村田氏が部屋を訪ねて来て下さり、15分ほどお話をさせて頂きました。

 日本に料理大学や学科を設置することに大いに賛同して頂けるということ。京都市には、村田氏らが和食文化を守るため運動をされ京都府立大学の文学部に「和食文化学科」が設置されたこと。しかし、その「和食文化学科」は実技指導の時間が少なくて残念なこと。もし千葉県に料理学科が設置される場合、村田氏は現在NPO法人日本料理アカデミーの理事長をされており、講師として首都圏の会員を御紹介頂けるとのことなど、多数ご教示を頂きました。