かつて自民党の橋本龍太郎元首相は、「政治は弱者のためにある」と、よく語っておられました。その保守の良心、社会的弱者にも配慮した自由主義は、どこに行ってしまったのでしょうか。自民党のみなさん。昔、仁徳天皇は、民のかまどの煙が立っていないのを憂い、宮殿が荒れ果てても3年間年貢を免除して民の暮らしを豊かにすることを優先させたという逸話もあります。

公明党の井上義久幹事長は、政治家の資質として必要なものはと問われて、実行力と他人の痛みが分かることと答えています。公明党のみなさんは、都議会同様人の痛みが分かっているのではないでしょうか。

革新諸政党は、社会的弱者の力になりたいということが結党理由の一つであったはずです。正規職員の公務員は、バブルの前からとうに弱者ではありません。真の弱者はもっと他に大勢いるのではないでしょうか。民進党、共産党、市民ネット・社民・無所属のみなさん。

政治の使命とは何か。国を守り治安を維持するだけではありません。全ての人に、全ての人に、人間らしい生活を保障するところにあります。一人でも多くの方に幸せになっていただくために政治があります。

多くの子供たちが、若者が、単身女性が、一人親家庭が、そして高齢者が貧困に喘(あえ)ぎ悩み苦しんでいるのに、一部の富める者と議員などの特別職を含む公務員だけがぬくぬくと暮らす、そんな社会であって良いはずがありません。

高すぎる公務員給与と議員報酬を削減し、官民格差を是正して捻出される財源を福祉の充実や子育て支援等に充てるべきです。因って、私は両議案に反対致します。