前回に続き、「ニューヨークに来る日本人」の後編です。
前回の記事の最後では、アメリカに来る大きな理由を
住むために必要なビザを取得する分類から2つに大きく分けました。
1.留学のため
2.仕事のため
1.留学のため
私が会って来た日本人の多くの割合を占めるのが、
ビジネススクールやロースクールへ企業派遣で来るケースです。
特に一度社会人になってから修士を取りに来る人は、
弁護士や会計士として事務所から派遣されている場合と
一部各省庁から派遣されている場合が大半を占めると思います。
社会人になってから留学されている日本人の友人はニューヨークに来てから50人ほどいますが、
おそらく私費でビジネススクールなどに通っている人はまだ出会ったことがありません。
2.仕事のため
ニューヨークへ来てから知り合った日本人の社会人の方は、
企業からの駐在や出向で働いている場合などがほとんどだと思います。
こちらに支店・支社を持つメーカー、商社、金融などの大企業で働かれている方が多いです。
さて、留学と仕事で来る場合とありますが、
どちらの場合も、ビザには期限があり、1年から5年程度まで住む期間が決まっています。
つまり、その先も住む特別な理由が無ければ、日本に帰ることになります。
海外が大好きな東外大の現役・OB/OGの方からすると、
日本に帰らないといけないなんて、と思うかもしれませんが、
私自身、留学に来て日本に生まれたことの幸せを感じます。
まず、単純に日本のたくさんの友達と会えなくなってしまいます。
次に、日本的な相手を思いやる心や、謙虚で控えめな態度で相手に接してくれる人がいません。
常に自己中心で自己主張をすることも慣れますが、疲れを感じることも多くあります。
私は、この人たちのために働くのではなく、
自分が捧げる一生は、生まれ育った地元の仲間や自分の国のためにあるはずだと感じました。
離れてみて初めて自分にとって大切なものに気づけたと思います。
今回は以上です。
次回の更新は3月1日の予定です。
今回も更新が遅くなり申し訳ありません。

担当 佐野 (英語科)
heiseinokai@gaigokai.or.jp
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