第三章 幸福在処 幸せってなんですか? ―小説
幸福?何それ食べれるの?
◆ ◆ ◆
「流さん?顔が真っ青です・・・だいじょう―」
私は、流さんに近づこうとすると、
その瞬間、流さんは後ろへと引こうとして、自分がドアを背にしていることに、き付きかず、ドアに少し頭を打って、それでもぴたりと体をつけて、限界まで私から遠ざかろうとします。
「お主、幸せを感じたことがないのか?」
「はい・・・すいません・・・気持ち悪いですよね、こんなの」
「だって、小羽はいつもニコニコしていたではないか?
大好きな、誠一殿と知恵殿に囲まれて楽しそうだったではないか?」
「はい」
「篠原殿や、久野殿と学校にで楽しそうにしていたではないか?」
「はい」
「幸せそうだったではないか?」
「はい・・・おとうさんと、
おかあさんといっしょにいることは楽しいです。
しーちゃんや久野君といるのも・・・・
けど、幸せかどうかはわかりません。」
「そう言うのを幸せと言うのではないのか?」
「幸せって楽しいことなんですか???」
・・・・・。
噛み合わない会話・・・。
ごめんなさい、流さん。
でも、どうしてもわからないんです。幸せってなんなのか・・・。
「流さん。私、なんでもします。
だから教えてください。
流さんの幸せを・・・私が必ず見つけて届けます。」
「お前は、奇怪しい(おかしい)」
「はい」
「お前は、奇怪(へん)なやつだ。」
「はい」
「小羽・・・俺は少しお前が怖い。」
・・・・・。
こわ・・・い・・・?
こわい・・・・。
こわ・・・・い。
「そう・・・・ですよね・・・・流さん。
きっと、だから私は・・・捨てられたんです。」
その瞬間、流さんは、はっ!と目を見開き、力が抜けたように座り込みました。
「すまぬ・・・すまぬ、小羽・・・俺は・・・・―」
それは、自分を見捨てた父のように・・・・・。
それは、自分を拒絶した母のように・・・・・。
同じことを小羽にしてしまった・・・・・・・。
すまぬ・・・・。
流さんは涙を流します・・・・。
「だけど・・・・。」
流さんは、扉をゆっくりと開け、外に出ました。
閉じた扉のぴたりとしまって・・・私はそれをじっと見つめていた。
「嫌われた・・・・・、嫌われちゃったんだ・・・・」
ただ・・・・私は・・・流さんが・・・・・。
「そうだよね・・・気持ち悪いよね・・・・。私、わたし・・何でこんなのなんだろう・・・・」
口元が震えて止まらない・・・・。
その瞬間、流さんの絶えてきたものはこんなにも悲しいものだったんだと―拒絶って・・・・・こんなに・・・・。
私は追いかけることができず、ただ泣きました。

