蒸れないブログ -185ページ目

一言ネタ

「ロミオ!あなたはどうしてロミオなの?」
「俺の名前-太郎なんすけど、いい加減覚えてくれません?」





砂漠に木を植えています
「そりゃ、植物を虐待してるってことかい?」





一本の矢なら容易く折れてしまうが-三本まとめると…

「飛ばない分、クソの役にもたたねぇな…」






嘘だッッツ!!!
「その通りだッッツ!!!」








死んでしまうとは何事じゃ
「それでも生き返れる俺すげぇ…」






夢も希望もありゃしない「それ以外はあるのか?」








サヨウナラ…マタアイマショウ

「一万で延長いけますよ?」

味噌味さんへ どうぞ大切にしてあげてください

第三章 幸福在処 研究対象としての小鳥  -小説

私は、ただ扉の向こうの音を聞いていました。


どうやら、お父さんと、流さんの会話。



後になって知る、私の知らない会話。




「なぁ、坊ちゃん。」

「誠一殿・・・」

「小羽のことについて教えてやろう。全ての過去を失いこの世界にやってきた俺の娘の話だ。」




◆ ◆ ◆





あれは、ある晴れの日。

春の光は暖かく、そよぐ風はやわらかく、私はただそこにいた。

すれまでの一切の記憶がなく、なにもなく・・・ただ、私はそこにいた。


この世界の言葉も知らず、

この世界の意味も知らず、

そして何より、私にはほとんどの感情がありませんでした。


唖然と・・・、突然に・・・・。


急に自分を自覚した私は、何もわからなかったけど、

この世界がきれいであることと、

どこか寂しくもあるということを自覚しました。



私は、舞散る桜の花びらを見て・・・

散りゆくそのはかなさに・・・



『寂しい』と指をさして言ったのです。


背中のあたりが少し熱い、ぐっと伸ばすと、『それは』ぴくぴくした。


そんな時、お巡りさんがやってきて、私を連れて行きました。
今考えると、すごく恥ずかしいのですが・・・・。
その時、私が何も身につけていなかったからです。


そうしてしばらくすると、沢山の子供たちがいるところに預けられました。
そこの人たちは優しくて、いろいろなことを教えてくれました。


『楽しい』


『悲しい』


『気持ち良い』


『優しい』


『意地悪』


『愛おしい』


『嫌い』


『大好き』



そこで私はたくさんたくさん勉強していました。
そして、ある日、私の家族になってくれるというお爺さんがきて。


ニンマリ笑って、私の頭をなでてくれました。


お爺さんは、私の背中にある『それを』みて、大変面白そうに、いろいろ触ってきました、少しこそばゆい。



私はお爺さんに連れて行かれました。




◆ ◆ ◆




小羽と出会ったのは、「教授」の所で働いていた時だ。
教授といっても、それはあだ名のようなもので、どこの大学の出身かどうかも怪しい。


俺からすると、ああいうのは科学者っていうよりはどちらかと言うと神秘学者の部類い感じたな・・・本当に胡散臭い爺だった。

ただ、破格の研究費はあるこてゃ確かで―彼の行おうとしている研究テーマは、当時の生物学者にとっては涎が出るほど興味深いものだった。


第一印象からしてもう最悪だったな―なんつーか、幽霊の類?



けれど、知恵も、俺も、その頃は研究者として貪欲な時期でな、その得体も知れない研究所の誘いに乗ったのさ。


ある日、その教授が、孤児院から女の子をかっさらってきた。


女の子はー小羽だー小羽は、純粋に、ただ清純に―あの爺の好意を疑いもせず




小羽は教授の家族になったよ。



研究材料のモルモットとして」




◆ ◆ ◆





お爺さんはとてもとても優しかった。

いろいろなことを教えてくれて、読み書きもできるようになりました。

お注射が痛くて嫌いだったのと、さいぼうさいしゅ、は少し痛かったけど、わたしはそれでも、よかった。

みんなが居てくれることで・・・・寂しくなかった。




◆ ◆ ◆




「小羽には、記憶の欠落のほかに、精神的に障害があった。

いろいろな感情や、概念が欠落していた。

けれど、それは、俺たちと会話したり、行動することによって急激に学習して、感情や概念を手に入れて行った。

まるで、失ったものを取り戻すかのように。


それまでの小羽は、ただいつもニコニコしていたよ。
あんなにひどい目にあっていたのに、あんなにひどい待遇にあっていたのに。


いつもニコニコして・・・・あいつは、それが『辛い』ことだという概念がなかったんだ、俺も知恵もどんどん居た堪れなくなった。



あんなにきれいに笑う子が、

俺達が、出血した部位を、拭いただけで満面の笑顔で『ありがとう』と言える子が・・・


こんなにいい子が…・自分の不幸にさえ気づかずに、

あの教授に、無茶させられて・・



研究も倫理的範疇を大きく逸脱するほどになってきた・・・俺たちは、恐ろしくなった・・・・いずれ、小羽は死ぬかもしれない。」




◆ ◆ ◆




ある日、お父さんに、「小羽は、自分が不幸だと思ったことはないのか?」と、聞かれました。


でも、私には不幸がどう言ったものか分かりません。


私には、幸せがどう言ったものか分かりません。


「だから、それってなぁに?」
って聞きました。


その時、お母さんは涙を流して、私を抱きしめてくれました。


「教えてあげる。幸せを探しましょう。そしたらきっと小羽ちゃんにとって、もっといい未来が待っているから。

一緒に行きましょう。」