今日は、基本構想特別委員会でした。
区長が基本構想に込めた思いを答えて下さいました。
次に、「協創」という今回の新たな点に関してです。
「協働」から「協創」への変化の意味は何か?それを考えます。
「基本構想」は今後の人口減少、高齢化、税収・減、扶助費の増加、公共施設の一斉更新を予測し、行政責任を縮小し、財政負担を抑え、その分を住民にさせるコーディネーターに区はなっていきたいと言っているように受け取ります。
しかし、指摘されているような今後区が直面する課題に対し、責任をもって解決する主体たることこそが、地方自治体としての区の意味だと思います。
欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁、EU大統領とも呼ばれる欧州理事会ドナルド・トゥスク常任議長、IMFクリスティーヌ・ラガルド専務理事らが、口をそろえて、現代の弱者に言及し、所得分配の公正さや経済格差の是正について主張し始めていると、フィナンシャル・タイムズが9月14日に報じています。
私たちから見れば世界における富裕層ピラミッドの頂点1%に属する彼・彼女らからも、行き過ぎた格差拡大、貧困が世界的課題だと言っている、そして安倍政権までもが「成長と分配の好循環をめざす」と軌道修正してきている、格差と貧困を憂える世界の空気に着目したいと思います。
区は格差拡大を止めていく視点を基本構想に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか?
自治体は、人間の生存のための基本条件と土台をつくることが仕事です。
先の12年前に策定された基本構想を踏まえ、向こう30年の足立区をどう見据えるか、審議会の答申を受け基本構想案が提案されました。
この特別委員会は、議員全員が委員となり、会派別に一日かけて質問を行います。
無会派は、計30分、各自7分の質問を行いました。
「協創(きょうそう)」がテーマに示され、行政と区民が共に作り出していく街のイメージです。
委員会の中でも何人かの委員から指摘があり、私も強調した点ですが、区民と共にとは言っても、やはり行政には住民の福祉を向上させる責任があります。
その行政責任を後退させていくかのごとく、多くの行政業務を民に委ねていってしまうことは、問題があると考えます。
用意した質問のうちいくつかは時間切れで取り上げられませんでしたが、明日からは決算特別委員会が始まります。
そちらでも、今回の質問の趣旨を活かした質疑をしたいと思います。
◆質問の内容(時間の都合で省略した部分もあります)
基本構想の参考資料、いただきましたが、3ページのくらし専門部会の下の方で「住んでみると「意外と良い」実感持つ人が多い」と書かれていますが、私もようやく足立区民になって1年と9か月ちますが、これは言葉通りの実感を持ちます。「足立区に住むのって意外といい」。
資料の後半には区民の方たちの座談会での声が載せられていますが、5つの世代から無作為抽出をして、ということですが、この中に障がいのある方、また在住外国人の方は、いらっしゃいましたか?
<答弁>
そういった多様な区在住者の声を取り入れていっていただきたいです。
次に、「協創」という今回の新たな点に関してです。
「協働」から「協創」への変化の意味は何か?それを考えます。
「基本構想」は今後の人口減少、高齢化、税収・減、扶助費の増加、公共施設の一斉更新を予測し、行政責任を縮小し、財政負担を抑え、その分を住民にさせるコーディネーターに区はなっていきたいと言っているように受け取ります。
「基本構想」の17ページの基本的な考え方のところで「主体的に取り組むこれまでの役割に加え、個々の目的をもって行動しようとする多様な主体をつなげていくコーディネーター役をも担うことが求められます」といっています。
しかし、指摘されているような今後区が直面する課題に対し、責任をもって解決する主体たることこそが、地方自治体としての区の意味だと思います。
今、足立区が解決していかなければならない課題は、格差拡大を止めて、子どもにとどまらずお年寄りの方も含めた「貧困」をなくしていくことであり、そのために「福祉」を拡充させ、それぞれのライフステージにおいて豊かに暮らせる街・足立を作ることと思います。
この視点は、基本構想に盛り込まれていると考えていいのでしょうか?
この視点は、基本構想に盛り込まれていると考えていいのでしょうか?
<答弁>
格差拡大は、足立に限らず全世界で直面している課題です。
欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁、EU大統領とも呼ばれる欧州理事会ドナルド・トゥスク常任議長、IMFクリスティーヌ・ラガルド専務理事らが、口をそろえて、現代の弱者に言及し、所得分配の公正さや経済格差の是正について主張し始めていると、フィナンシャル・タイムズが9月14日に報じています。
私たちから見れば世界における富裕層ピラミッドの頂点1%に属する彼・彼女らからも、行き過ぎた格差拡大、貧困が世界的課題だと言っている、そして安倍政権までもが「成長と分配の好循環をめざす」と軌道修正してきている、格差と貧困を憂える世界の空気に着目したいと思います。
「基本構想」でも11ページで「『貧困の連鎖』による格差のさらなる拡大が懸念されます」と指摘されており、具体的に何をしていくか鋭く問われる点でしょう。
格差拡大、貧困の連鎖こそが自己肯定感を喪失させる源泉であり、これから足立を担っていく若い世代から希望を失わせる原因だと考えます。
格差拡大、貧困の連鎖こそが自己肯定感を喪失させる源泉であり、これから足立を担っていく若い世代から希望を失わせる原因だと考えます。
区は格差拡大を止めていく視点を基本構想に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか?
<答弁>
自治体は、人間の生存のための基本条件と土台をつくることが仕事です。
公的責任を明らかにした基本構想としていただきたいと求め、質問を終わります。
◆意見と態度表明◆
118号議案(基本構想案)に反対、119号(基本構想条例の廃止)に賛成の立場から意見表明をします。
やはり、区民に行政の役割をどう担ってもらうかに重きがおかれ過ぎていると感じ、賛成しかねます。
「協創」ではなく、「責任ある暖かさ」でもって未来に信頼がもてる足立をつくるということが、基本構想の根幹に据えられなければならにと考えます。
自助・共助の名のもとに、公的責任が縮小されないことを望みます。
貧困な方がおられます。差別や格差の犠牲となって、泣いている人がいます。
現実に破壊されているものを、取り戻す行政の役割にこそ大きく期待をかけます。
声なき人々にも思いをはせ、この本質的問題に真正面から取り組んでいく区であってほしいと求めて、意見表明とさせていただきます。