今日は、知人にお誘いいただき、学校公開に参加し、授業の様子を見てきました。
コミュニケーションの教室「辰沼」とは、情緒障がいとされる子どもたちが、普段通う小学校を離れて通う教室で、足立区内には3つの学校に設置されています。
週に1~2回通っているとのこと。
お話は以前から伺っていましたが、今回初めて見学することができました。
これが、コミュニケーションの教室¥(通級指導学級)の入り口です。
一般教室の入り内とは別になっています。
プレイルームで、今日の授業「たつぬまサーキット」がおこなわれた教室です。
壁には、走ってぶつかってもけがをしないよう、やわらかい素材で保護されています。
6人の子どもたちが今日は参加していました。
とても丁寧な指導で、6人の児童に対し7人の先生が関わります。
そう聞くと「人数多いのでは」と思われるかも知れませんが、違うんです。
一人の先生が、、全員に対し授業の内容を説明する、他の先生はどうするかというと、今回でしたら「サーキット」ということでいろいろな体を動かすテーマに子どもたちがチャレンジします。
どれも二人のチームで協力しあって取り組むように、設定されています。
こういった内容をやっていく子どもたちに付き添って、課題の中で困難にぶつかったときにどう解決したらいいか、ひとりの先生がよく見て、アドバイスを子どもに伝えます。
二人の先生は、子どもたちの様子を見ながら、サーキットの中の課題の運営(ロープをもって、すんなり通れないように細工をして、子どもたちからのコミュニケーション・話しかけによって、課題クリアのお手伝いをする、というような感じで)を手伝っておられました。
ここまでで、4人の先生が登場しました。
残った先生たちは、サーキットの順番待ちをしている子どもたちのそばにいて、応援の声かけを見本的におこなって、場面ごとにどういう声援をすることがその場に適しているのか、出番待ちの4人の子どもたちに教える役割をしておられました。
また、緊張がとけて落ち着きのなくなった子に対して関わること、まっている4人の子どもたち1人1人に声かけをして、「上手だね」「頑張ったね」「いい声援だったよ」「協力してうまくできたね」とかいう感じで、子どもたちの努力を誉め、頑張りを肯定し、「あったか言葉」をつかうことなどを、実践をとおして教えておられました。
だから、7人の先生が必要なんです。
10人に2人の先生では、たりないんです。
それを、都の方針にしたがって足立区は、来年から3年かけて、この通級をなくすといっています。
どうするかというと、普段通っている学校の中に、「特別支援教室」なるものを用意し、そこに通っていくこととして、巡回で指導の先生がまわっていく方式に変えてしまうのだそうです。
10人の子どもたちを2人の先生で教える。
明らかに環境はかわってしまいます。
しかも、いまだと、こういったそれぞれの子どもの特性に応じた学びを保障する教材が豊富に用意されているのに、同じレベルのものを全小学校に配置できるのか?
(区の示した予算ではエアコンをつけたら終わってしまうような額しか配分されません)
親御さんたちの新制度への不信感は日に日に増大しています。
この説明のプリントも大きな問題をすでにおこしており、「特別支援学級」とか「発達障がい」といった言葉によって、他の子どもたちが通級に通う子どもを差別することを言う、いじめるといったことがおきています。
現場の先生方も、怒っておられます。
校長先生の言葉が印象的でした。
特別な子どもたちではないんだ、と。
昔から変わった人と言われながらも一芸にとても秀でる歴史上の有名人がいるように、個々の子どもたちも才能をもっている、苦手なこともある、経験を積む中で独り立ちできるようになっていける。ここだから、同じ友達たちと一緒に苦手なことの練習ができるし、できないことがいかしいといった差別的な目で見られることもなく、安心して学べる、というようなことを言っておられました。
なるほど、と、とても勉強になりました。
新制度への移行によって、子どもたちが被害を受けることのないよう、区に何ができるのか、何をすべきなのか、私も一緒に考え、議会の中で訴えていきたいと思います。