結婚してからお世話になってきた歯医者さん

腕は確かで治療がとても丁寧で


今の住まいからはクルマで片道約1時間の距離でも、ずっと通っていました


遠くに暮らしている時は帰省を利用してまでも…

こんな状態になってまでも…



ところが昨年、医師の都合で予約をずらして欲しいと連絡があって

「スケジュールを確認して折り返します」…と電話を切ってから、なぜか気持ちが向かずにずっとそのままになっていました



それまで、当たり前のように継続してきた定期検診


私だけでなく娘も幼い頃からお世話になっていて

不登校になった時にも、家にひとり置いておくのが心配で私の診察にも同行させていたから


待合室に座れば、私の診察中は静かに文句ひとつ言うこともなく待っていてくれた娘の姿を思い出すし


往復の道のりで聴いた曲、帰りに立ち寄ったランチやカフェの想い出も辛くて


無理していくことない…って思っていました



そこから一年が過ぎて

いよいよ歯の状態が気になって


でも、変わらず気乗りがしないので、勇気を出して新規開拓(大げさあせる)近所の歯医者さんを訪ね、クリーニングしてもらいました


家からクルマでわずか10分

駐車場も広いし

医師も衛生士さんも丁寧で感じが良くて

なんと言ってもクリーニングがすっごく気持ちいい


なんてストレスフリーなんだ!って感動



そこで気付いたんです

信頼して通っていた筈の歯医者さんが
実はとても無愛想で怖かったこと


何人も居るのになぜか必ず私を担当する歯科衛生士の女性もツンとしていて話しづらかったこと


だから診察に行く時はすっごーく緊張していて、でも、良い先生だからって我慢していたってこと



私は何に拘っていたのだろう?


自分は良い医師に拘っているのだと信じていただけで、単に調べることを怠け変化を恐れていただけなんですよね



娘が「ママ、やっと気付いたんだねグッド!」って言っているように感じました





久しぶりに空を見上げました

もう夏空です



朝一番の歯医者さんを終えてから向かったお寺さんでは、午前中の受付が終了していて


いつからか、祈祷や回向の受付が時間で区切られていたのに、うっかりしていました



「仕方ないね、お昼ご飯を済ませて午後に戻ろう」と主人と話して

何も考えずに、受付だけ済ませておくつもりで申込書を書いてカウンターへ行くと


「このままどうぞお入りください」


いつもと変わらない表情でにこやかに通してくださったのです


お蔭様で午前中に回向をあげていただきましたが

なんとも申し訳なく恥ずかしくなりました


気を遣わせないよう受付も午後にするべきでした



心のどこかで「どうぞ」と言っていただけると期待していたのではないかな?…と自問自答


驕りがあったのではないか?と



変化を受け入れる心


コダワリを持たず、オゴリ高ぶることなく


もっとおおらかになりたいものです



回向の間、私たちの上には鳩がいました

ずっと鳴いていました


鳩を見つけた幼い娘が、静かに上を見上げている姿が目に浮かび、鼻の奥がツンとしました



令和6年6月12日

もう52回目…やっぱり会いたいです