【Eテレ】舞楽「太平楽」2020年元旦 午前6時05分~ 6時25分 | 日本音楽の伝説

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2020年元旦の朝、NHKのEテレで、新年を寿ぐ、恒例の舞楽(ぶがく)が放映されます。

今回の舞楽は、天皇即位の礼で、外国要人の方々にも披露された「太平楽」(たいへいらく)です。「太平楽」は観るチャンスが少ないため、録画しておきましょう。

 

 

以下は、Eテレの解説文の抜粋です。

「太平楽」

1400年以上の歴史を持つ日本古来の芸能「舞楽」。宮内庁式部職楽部の演奏と舞で、左方の舞「太平楽(たいへいらく)」をお送りする。華やかな装束に身を包んだ舞人の4人が勇壮に舞うこの曲は、舞楽の演目の中でも有数の名曲とされており、明治時代以降は天皇即位の式典で必ず演じられてきた、大変おめでたい作品である。

 

Eテレの解説文に加えて、舞の由来を記載しておきましょう。

名曲としても名高い「太平楽」は、「萬歳楽」(まんざいらく)と共に天皇即位の際に奉納される舞楽(ぶがく)ですが、元々、中国の項羽と劉邦の説話に由来する演目です。

 

古代、秦の始皇帝が亡くなった後、項羽は、劉邦(漢の高祖)と天下の覇権を争います。古文の教科書にも登場する有名な「鴻門の会」の宴の席で、項羽の家臣が剣の舞を舞いながら、劉邦を暗殺しようとしますが、項伯(項羽の叔父)が殺意に気づき、同じく剣の舞を舞いながら、攻撃を防いだのです。「太平楽」は、その時の剣の舞がルーツといわれています。

 

<ご参考>

宮内庁楽部の舞楽DVDは、以下のものが発売されています。