自分を見つめる
人付き合いがかなり苦手な大学生男子が、関東から沖縄へ住み込みバイトに行き、経験を積んでいきます。
私も若い頃は相当に社交不安症だった自覚があるので、わかるわかると思いながら読みました。
今となっては自分にあきらめもつき、歳なりに図々しくもなっていますが。
でもこの主人公は、苦手と言いながらも私から見ればだいぶよくやっている。
バイト先の周りの人達も個性的でおもしろく、事細かに綴られていく主人公の心情も決してしつこくはないと思いました。
良い物を読んだなあ、というじんわり温かい読後感が良かったです。
坂木 司
1969年、東京都生まれ