稽古を始めて憧れが消え失せた③苦しみの業火の鎮火。 | シン・けん。のブログ

シン・けん。のブログ

繊細でか弱い武術修行者の拙い気づきを綴っていきたいと思います。気が向いたらお付き合い願えれば幸いです。


武術の稽古を始めて、まず直面するのは、教えてもらっても、いきなりできるようにはならない、という至極あたり前の現実です。


そして、稽古を続ける中で、少し先に進んだかな、と思っても、その先にある、まだまだできない領域が見えてくる。この連続です。


言ってみれば、どこまでも続く、できない状態にいつまでも向かい続ける状態。

こうなると、すがりつきたい自己イメージが生じる余地がなくなるんですね。
何せ、意識や五感を総動員して稽古に臨んでいますが、ひたすら、できない、という現実があるだけなので。その耐性がつくように、回路を作り変えるしかない。

かくして、気がつけば、何十年にもわたって、自己との同一化を目論む為の存在であった、憧れが消え失せていた。それにまつわるものも消え去ってしまった。

そして、思うのですが、憧れがないことは、とても楽です。

お読みいただきありがとうございました。