夢の遊眠社以来の下北沢小劇場で「明日花−あしたばな-」 | ワクワクしよう~癒されよう~! Feel Freeにアキのふらっとアレコレ♪

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引っ越し、海を跨いで11回
いろんな価値観に触れて揉まれて
世界は無限に広がっていて
こうあるべきは一つもないと

これからも柔らかな心で、導かれるように、ワクワクしながら歩いていきたいです♡

こんにちは

アキです
 
一月の終わり
東京は少し暖かでした
 
ご縁あって
下北沢の「劇」小劇場で
「明日花-あしたばな-」
を観劇してきました
 
 


 

 

 
 
 
下北沢は劇団員の街と言われ
小劇場がそこここに建ち並んでいます
その数、ザッと数えただけでも14!
 
 
かくいう私はというと
高校生の時の授業の一環で見た
野田秀樹率いる夢の遊眠社
「白夜のワルキューレ」以来、、、
我ながらよくタイトル覚えていたなw
 
確かあの時は下北沢近隣の劇場は
本多劇場しか無かったような、、、
 
 
かの野田氏とその仲間達が
舞台狭しと走り回り
言葉遊びのような長い長い台詞を
まるで風船で遊ぶかのように
ポンポン操り
エネルギッシュで目紛しい舞台だった印象
 
当時高校生の私には良く理解できず…
今考えるともったいないことをしたわ
 
そんな記憶しかない下北沢の小劇場に
この歳になって足を踏み入れてきました
 
 
 
脚本は岩瀬晶子さん
 
 
 
東日本大地震復興支援ボランティアで
ご一緒させていただいたご縁です
 
女優さんで劇団を率いているということは知っていたのですが
今回初めてその劇を見せていただき
その晶子ワールドにすっかり魅了されました
 
 
 
俺はな、人を作る道具は二度と作りたくねぇ。
人を笑顔にする花火が作りてぇんだ。
 
 
 
劇中の花火師の親爺さんが呟く言葉
 
 
昭和25年
戦争によって中止を余儀なくされた
町の花火大会を
素性不明の1人の男が復活させようとふらりと町に立ち寄り
それに呼応して
中国人の営む中華料理店に人々が集います
 
 
戦争によって人には言えない心の傷や秘密を誰しもが抱えて
それでも明日に希望を持とうとする姿
 
 
菜の花の種が花火の火薬の芯になっているなんて
ご存知でしたか?
私は初耳でした
 
 
そんな小さなことも含めて
幾つものエピソードが幾重にも縒られ
それがいつしか一つの太い糸に紡がれ
爽やかな感動のエンディングへ
 
 
台詞一つ、演出の風鈴の音一つ、演者の仕草一つ
わずか50席程度の劇場
演者の心臓の音すら聞こえてきそうな距離感で
その一つ一つが大事に大事に思えます

 
この一体感


 
その糸が紡がれていく過程に
途中から心の中で拍手喝采でした
 
 


戦争という重いテーマながら
それを感じさせず
笑いあり
涙あり


 
お話の中でキーとなる絵本
「あしたばな」
も岩瀬さん作





 
 
定価600円
売上は福島の児童養護施設に寄付されます
 
 
 
後から知れば
彼女のお祖父様は
児童雑誌「赤とんぼ」の編集者であり児童文学者
後の日本児童文学者協会名誉会長の藤田圭雄さんとのこと
 


「どん底に落ちた日本を美と力に満ちた国に作り上げて行かねばならぬ今の子供たちに、
どちらへもかたよらぬ豊かな情操を養い、暖かい心と正しい判断力を持った人間にするように、
あらゆる努力を傾倒したいと思っている」
という言葉を「赤とんぼ」巻頭言に残しています
 
 
 

なるほど。。。
舞台も絵本も
豊かな才能に裏打ちされた素晴らしい作品でした
 
 

5年前の舞台の再演ということでしたが
寒い冬に暑い夏の花火の話ですが

 チャンスが有れば是非
 


2月9日までです