久しぶりに平日のお休み。
年内は師走だけにこれが最後の平日休みかも。

そんな今日はカラヤン&ベルリン・フィルによるベートーヴェンを♪


・交響曲第3番(1953年9月8日、ティタニア・パラスト)

・交響曲第9番(1957年4月25日、ベルリン高等音楽院)

第九のソリストは:

グリュンマー(S)
ヘフゲン(A)
ヘフリガー(T)
フリック(Bs)


言うまでもなく、この2つの録音の間には、1954年のフルトヴェングラーの死があります。

ウィーン・フィルの事実上の首席指揮者であり、ザルツブルク音楽祭の中心人物であり、そして当然のことながらベルリン・フィルのシェフだったフルトヴェングラー。

音楽性は認めるが人間性は認められないカラヤンをフルトヴェングラーが排除したことは周知の通りで、戦後は公職追放解除後の短い間を除き、カラヤンはウィーン・フィルとザルツブルクから追い出され、もちろんベルリン・フィルに呼ばれることもなし。

バイロイトでは、せっかく1951年の再開公演で招かれたのに、翌年には早くもワーグナー一家と対立し、ここも去る羽目に。

結局、この時期のカラヤンはヨーロッパ大陸に確たる地盤はなく、ロンドンでフィルハーモニア管相手に録音に勤しむことに(もちろんコンサートもしていたけど)。


そんな中、フルトヴェングラーがカラヤンを戦前以来ベルリン・フィルに招くことに承知したのは、死の前年の1953年。

自身の肉体の衰え、指揮よりも作曲に専念したいという願望、そして何よりフルトヴェングラーとベルリン・フィルを共同統治していたチェリビダッケが、ベルリン・フィルとの対立をこれ以上なく高めていて、もはやチェリビダッケとベルリン・フィルの関係がほとんど成り立たないという状況。

こうした中で、オケはフルトヴェングラーに対して、フルトヴェングラー自身が振る機会を増やすか、客演指揮者を招くことに了承するかの選択を求め、フルトヴェングラー自身もカラヤンを招くことに了承。

この「英雄」はまさにその結果のもので、カラヤンのベルリン・フィルへの久しぶりの登場。

テンポこそカラヤンのものではありますが、響きはまだフルトヴェングラーのもの。

また、カラヤンがやりたいこととフルトヴェングラーに慣れたオケとのせめぎあいのようなものを感じます(そして結果として、カラヤンの方がオケに譲歩しているように聞こえる)。

当日はバルトークのオケコンも演奏されたようですが、その録音は無いのかしら?
どちらかというと、フルトヴェングラーが録音を残していないオケコンを、この当時のベルリン・フィルがどのように演奏したのか聴いてみたいです(^^)


一方のフルトヴェングラー亡きあと、カラヤンがようやく帝王に即位した頃の第九。

こちらはベルリン・フィル創設75周年の記念のコンサートのもの。

響きはまださすがにフルトヴェングラー時代のベルリン・フィルです。

ただ、やっぱりこの曲になると、フルトヴェングラーとカラヤンの違いはとってもはっきりとしてきます。
少しずつ「らしさ」が滲み出はじめた頃のものです。

もちろん、この時期以降、楽員がどんどん入れ替わり、我々が知るカラヤン時代のベルリン・フィルを支えるプレーヤーが顔を揃え始めていたこともあるでしょう。


なお、いずれの録音も昔からエアチェック音源のものと思われるディスクが出ていましたが、こちらはRIASの正規音源によるものです。

また一部の既出のディスクでは、第九のソプラノをシュヴァルツコップとしているものがありますが、聴く限りこのCDのクレジット通り、グリュンマーが正しいと思います。

ずいぶんと久しぶりにミュンシュの指揮した録音を聴きました。

前回聴いたのは、パリ管創設記念コンサートライブの「幻想交響曲」だった気が…


今回はそれよりも前のボストン響とのライブを


・ブラームス  ハイドンの主題による変奏曲

・チャイコフスキー  交響曲第6番


1961年9月29日の録音。

ジャケットに掲載された当日のプログラムによると、他にドビュッシーの「イベリア」が演奏されたようです。


チャイコフスキーはともかく、ブラームスに関しては、他に来日した際の日フィルとのライブ録音があったくらいかしら?
交響曲はともかく、この作品のミュンシュのイメージはあんまりありませんでした。

聴いてみましたが、わずかではありますが、ピッチが低め。
あとはノイズが多いのと、かなりオケに近接されて収録されたのか、音圧がすごいです。
特に最終変奏のパッサカリアは、トライアングル協奏曲か!とツッコミたくなるほど、トライアングルの音が大きい。

演奏のスタイルは、細やかなデリカシーに富んだというよりは、パワーで押しきったという感じです。


チャイコフスキーのほうは、私自身があまり好んで聴く作品ではありませんが、それでもミュンシュということで、それなりに楽しめました。
同じ日の録音なのに、ブラームスよりは音の状態が良くなっています。

ダイナミックレンジに関しては、マイクのセッティングもありますし、ミュンシュが全体的にmfくらいを基準にオケを鳴らしているような感じなので、この曲の異常な弱音がそこまで活かされている感じはしませんでした。

他方でライブで燃えるミュンシュらしさも聴けます。
第3楽章の最後のバサッという切れ味のよさは流石です。

万人にというわけにはいきませんが、ミュンシュのファンの方にはいいかも知れません。

今日はフルトヴェングラーの命日


1954年の今日、バーデン=バーデンで亡くなりました。


追悼というわけではありませんが、彼が振った録音を


ブルックナー  交響曲第8番


1944年のウィーン・フィルとの録音。


ヴァントのようなブルックナーとは対極にあるフルトヴェングラーのブルックナー。

それにしても、第3楽章の崇高さときたら、フルトヴェングラーの指揮ということもあり、いやが上にも高まります。