今日はチェリビダッケが死の前年に振ったバルトークの管弦楽のための協奏曲を♪



オケは言うまでもなくミュンヘン・フィル。


手元にブージーのスコアを置いて鑑賞開始。

随分久しぶりにこの演奏を聴いたけど、こんなに遅かったっけ?、やっぱりチェリビダッケだよね、と改めて思いました(笑)

殊にこのスコアには、ある小節までのバルトークによる演奏時間の指示の書き込みがあるので、なおさらチェリビダッケの演奏の遅さを感じてしまいます。

もちろん、チェリビダッケの演奏をチョイスした時点で織り込み済みなので、驚くほどのことではないのかも知れません。


さてタイトルに書いたこと。

私はこの曲には、面白さは感じてきました。
第2楽章の「対の遊び」の管楽器の楽器ごとに異なる音程で重ねたり、第4楽章のトロンボーンのグリッサンド等。

「協奏曲」と銘打たれてるくらいだから、各パートの妙技を楽しむのが筋だろうと思ってました。


しかしこのチェリビダッケの演奏を聴いて、それだけではないなぁとも感じました。

例えば、第3楽章の20小節辺りのクラリネット、オーボエ、ピッコロでDesの音を重ねるところなんかは、まるで雅楽の笙を聴いてるかのような錯覚を覚えました。

とにかく、チェリビダッケが徹底的に鍛え上げただけあって、全てのパートの音色の純度が信じられないくらいに高いので、余計にそう感じるのかも知れません。


こういう演奏を生で聴けたら、どれだけ幸せだろうなぁ~(^-^)

福岡でも小雪が舞う天気ですが、雪国ではさぞやと思います。

仕事始めから風邪でこまってましたが、先週半ばにいよいよ咳が酷くなり、血痰も出るようになったので、ついに病院に。

結果、気管支炎とのこと。

センター試験のニュースを視るたびに、自分が受験の時でなくて良かったと苦笑いしてます。


さて、このブログでも何度か取り上げたCDで恐縮なんですが


・ベートーヴェン 「皇帝」
ギーゼキング(Pf)
ローター&ベルリン帝国放送管

・ブラームス  交響曲第2番
ローター&ベルリン帝国放送管


このCDでは、「皇帝」の録音日が1944年9月とクレジットされていますが、実際はブラームスと同じ1945年1月のもの。


ナチスドイツもあと半年もしないうちに崩壊するタイミング。

「皇帝」の方は、ドイツ軍の高射砲のものと思われる音も聞こえてくることで以前から知られた録音。
タモリ倶楽部でも取り上げられてました(^^)

そして録音の技術史的に言えば、ほぼ最初期のステレオ録音であること。
もちろん分離が成熟したステレオ録音に比較すればしっかりしたものではありませんが、それでも大したもの。

国が崩壊するという時期に、ステレオ録音を開発するというんですから、スゴいというか呆れるというか…


ブラームスの交響曲のほうは、ベルリン市立歌劇場(ベルリン・ドイツ・オペラ)の音楽総監督として活躍したアルトゥール・ローターの貴重な記録。

オペラ指揮者だけあって、歌の合わせものやオペラの全曲録音は山ほどありますが、管弦楽作品の録音はあまりないので。


ほぼ同じ時期に、スイスへの亡命を直前に控えていたフルトヴェングラーがウィーン・フィルを振った同じ曲の録音がありますが、いずれも19世紀の指揮者らしく、今日の基準からいうと味付け濃厚。

ローターの方は、フルトヴェングラーほどアゴーギクを多用しないものの、ティンパニを大幅に追加したりと味付けの濃さでは負けていません。

両者に共通するのは、この作品によくあだ名される「ブラームスの田園交響曲」という雰囲気が微塵も感じられないこと。

もちろん、生命すら危ぶまれる状況下であったことを見逃してはならないかと思います。

もし戦後にローターが同じ作品の録音を残していてくれたら、比較するのに実に好都合なのですが、残念ながら私の知る限り存在しません。

そしてこの1945年の録音も、このいまは亡きレーベルから1996年に発売されたきりで、今日に至るまで他のレーベルからは発売されてません。

ローターの知名度と人気とを考えると、今後も絶望的かなぁ…

仕事始めから体調を崩して、風邪がしつこいので、困ったものです。

そしてまた無駄に歳を重ねてしまった…


今日は以前に中古屋で購入したゼルキンの弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタを


今はなきArkadiaレーベルのもの。

ほとんど法律スレスレの怪しげな音源をたくさんだしてましたが(苦笑)、さすがに今のイタリアのレーベルはそこまで無茶はしませんね。


1971年のロンドンでのライブとのことです。
BBCの正規音源からのCDと同じものがあるのか、ゼルキンに詳しくない私に分かりません。


ジョージ・セルと。



ゼルキンはその名声に比して、ライブ録音の数が近い世代のピアニストと比べても極端に少ないですよね。

本人が完璧主義で、正規の商業録音ですらお蔵入りになったものもあるといいますし…
しかもそれに輪をかけて、やはりピアニストの息子のピーターがやはり父親譲りの完璧主義で、なかなか父親の未発表音源のCD化にゴーサインを出さないらしい。

そう言えば、ゼルキンの来日時の映像を放送する際にも、ピーターの許可を得るのにNHKが大変苦労したという話を聞いたことがあります。

自身が優れたピアニストだから、少しでも瑕疵のある父親の録音が出回るのが嫌なのかもしれないですね。


というわけで、当然このArkadia盤も遺族であるピーターの許可を得てるとは思えません(^^)


内容は、もともとエアチェックしたものであろう音源に、強いノイズリダクションをかけてるので、到底正規の商業録音には敵いません。

それでも、ライブ特有のノリや、反対にライブ故のミスタッチ等も聴けるというメリット(?)はあります。

今回聴いて改めて気付いたのは、ゼルキンは「悲愴」の第1楽章のリピートに関して、主部からのリピートではなく、楽章冒頭からのリピートをしていたんだということ。

楽章冒頭からリピートするピアニストというのは、わりと少数派だと思いますが、いかがでしょうか。


それにしても、ゼルキンのベートーヴェンのピアノ・ソナタは、商業録音や海賊盤をかき集めても、全曲は揃わないのかしら?


ヴァン・クライバーンと。