角を曲がるとそこは…
新しい部署に移ったばかりは大変です。
しっかり働いているかどうか、知らないところでチェックされているような気になります。
昨日は、20時くらいには何もやることなくなったのですが、
周囲が帰らないため、どうしようか迷ってました。
ただ、何もないのに、病院にいるのは苦痛以外のなにものでもありません…
いつもは医局で白衣を脱いで私服で病院の正門から帰るのですが、
昨日は、○ICUの誰かに私服を目撃されたら、
「こいつ、早々からたるんでないか?」
とか思われるのがとても嫌だったので、
地下から白衣のまま外へ出て、素早く白衣を脱いで、ダッシュで車まで走りました。
おかげで、今日の出勤時には、白衣を車から持って、出勤せざるを得なくなりました。
ただし、昨日持って行ったバッグは、医局に放置して帰ったので、
入れるものが何もありませんでした。
仕方なく、大きめのビニール袋を持って玄関を出たわけです。
もちろん、、このビニール袋は車に置いた白衣を病院まで持っていくためのもので、
普段は、ビニール袋を持って出勤なんてしませんよ…
前置きが長くなりましたね…
とにかく、今朝は、ビニール袋を片手に持って、マンションの廊下へ出たわけです。
時間は、結構ギリギリで、ちょっと慌てていました…
扉の鍵をかけようとしていると、
廊下を曲がった角から、女性の悲鳴とともに、激しい呼吸音が聞こえてきました。
「キャー、はぁ…、はぁ…、はぁ…」
二人くらい居る様子ですが、こちらからは見えません。
私は、この呼吸音を聞いた瞬間に、
角の向こうで何が起きていたのかは、だいたい察しがついていました。
ただ、その角を越えないと、エレベーターへは辿りつけません…
くそーっ!! 時間ギリギリなのになぁ…
知らないフリをしようかな…
と、一瞬頭をよぎりましたが、そこを通らないと出勤できないわけです。
なにくわぬ顔で、その角を過ぎると、
そこにいたのは、カップルらしい若い男女でした。
女性は、かなり息苦しそうにその場へ座り込み、過呼吸を続けていました。
そして、彼氏らしき人が、心配そうに背中をさすっていました。
みなさん、おわかりの方もいると思いますが、
そうです…
過換気症候群(hyperventilation)ですね♪
この病気を知らない方は、こちら をご覧下さい。
↑あまり良いページを探せませんでした。
角を曲がる前から、わかっていたのですが、
もうそのときには、私の手には、なぜか不自然なビニール袋があります。
ヘガール
「どうしたんですか?」
としらじらしく、一応聞きました。
彼氏
「なんか、急に過呼吸に…」
ビニール袋を口に密着させ、ゆっくりとした呼吸を促しました。
1分くらいは、過呼吸を続けていましたが、
しだいに軽快していきましたね…
こんな偶然ってあるんですね??
私は、そのままダッシュで出勤しました。
初めて、病院の外で医療行為??をさせていただきました。
実は、過換気症候群は、救急外来でよくみる疾患の1つなんですが、
なんせ、看護婦さんがいつも紙袋を口に当ててくれてたので、
実は、自分でやったのは、初めてでしたよ…
ただ、ちょっと前までは、びびってあたふたしてたような気がしますが、
全く動じず、落ち着いて対処できた自分をみて、
俺って、成長してるんだなぁ…
なんて思っちゃいました(笑)
