前営業日の米国市場の総括です。
為替を知るには株式市場、長期金利、商品市場の知識が必要になります。
相場の何故?を知ることで、トレードは優位になります。
たとえば米国株が値動きした理由を知る事で、明日のドル相場のヒントが得られるでしょう。
〖項目〗
1. 米長期金利/国債市場
2. 米株式
3. 米原油先物(オイル市況)
4. 米金先物(ゴールド市況)
5. VIX指数(恐怖指数)
6. 米為替市場 NY時間の為替概況
※他市場を知っていただきたいため、為替概況は最後に載せています
〔米長期金利/国債市場〕
27日の米国債券相場で長期ゾーンは続落。表面利率4.000%の10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は安い)4.30%で終えた。米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退するなかで債券売りが強まった。NY午後に実施された7年債入札は無難な結果との見方から買い戻しが強まる場面があったが、一時的だった。
【終値】
米2年債利回り:4.7036(-0.0146)
米10年債利回り:4.3091(0.0296)
米30年債利回り:4.4424(0.0482)
〔米株式〕
27日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。終値は前営業日比96.82ドル安の38972.41ドルとなった。昨日に続き高値警戒感から上値は重かった。米長期金利の上昇も買いを手控えさせる要因となり、指数は一時180ドル超下げる場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、同59.05ポイント高の16035.30で取引を終えた。アルファベットやメタプラットフォームズの上昇が目立った。
〔米原油先物(オイル市況)〕
27日のニューヨーク原油先物は続伸。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)4月限の終値は前日比1.29ドル高の1バレル=78.87ドルとなった。中東ガザの戦闘に関する懸念が継続。イスラム組織ハマスを支持するイエメンの親イラン武装組織フーシ派は、イスラエルがガザ侵略を中止するまで紅海における船舶の攻撃を続けると表明。中東原油の供給停滞が継続するとの見方が原油買いを後押しした。
〔米金先物(ゴールド市況)〕
27日のニューヨーク金先物相場は反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる4月限の終値は前営業日比5.2ドル高の1トロイオンス=2044.1ドルとなった。米金利の低下が先行したことから、金利がつかない資産である金に対する投資妙味が相対的に回復。ただ、取引時間終盤には金利水準の持ち直しが重しとなり上昇幅を大きく縮小する場面もあった。
〔VIX指数(恐怖指数)〕
27日のシカゴ・オプション市場(CBOE)でS&P500種株価指数オプションの値動きに基づいて算出される変動性指数(VIX、恐怖指数)は低下。5時17分時点では13.50と前営業日の清算値13.74から0.24ポイント低い水準で推移している。
〔為替(ニューヨーク時間)〕
27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は150.51円と前営業日NY終値(150.70円)と比べて19銭程度のドル安水準だった。1月米耐久財受注額が予想を下回る結果だったことが分かると売りで反応し、一時150.08円と本日安値を付けた。ただ、節目の150円を前に反発すると、その後は米10年債利回りが上昇したことを手掛かりにショートカバーが優勢に。上下しながらも4時過ぎには150.58円付近まで持ち直した。
ユーロドルは反落。終値は1.0844ドルと前営業日NY終値(1.0851ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間に1.0866ドルまで上昇したものの、22日高値の1.0888ドルがレジスタンスとして意識されるなど、依然として1.08ドル台後半は重かった。米長期金利の上昇も嫌気され、一時1.0833ドルと日通し安値を付けた。一方で、下値も限られるなど、1.08ドル台半ばを挟んで方向感を欠いた。
ユーロ円は反落。終値は163.22円と前営業日NY終値(163.53円)と比べて31銭程度のユーロ安水準だった。ドル円の買い戻しにつれる形で163.38円付近まで値を上げたが、手掛かり材料に乏しい中で買いは続かなかった。
なお、南アフリカランド円は一時7.90円まで上昇。プラチナ価格が大きく上昇したことなどを受けて世界最大の産出量を誇る南アフリカの通貨ランドに買いが入った。
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