久しぶりにトレードポジションを公開します。そして、意外な通貨ペアを選択しました。2年ぶりくらいでしょうか。
Fundalia(ファンダリア)
※ポジションは記事下方にあります
トレード状況
5/26にトルコリラ/円(Short)をポジションしました。
トルコの大統領選挙前後に7円前後でフラフラしていた為替レートが、ようやく崩れました。欧米が祭日明けで、欧米投資家が売りに回ったと考えられます。特に欧州投資家達でしょうか。また5年もエルドアン大統領となり、当惑し、トルコ離れになりやすくなっています。
政権交代への期待買いが失望売りになったと言えば分かりやすいでしょう。
平均取得レート 6.980 現状のレート 6.840
今のところ約600,000円の含み益となっています。
利益回収のターンに入りましたが、思い描いた通りの相場になってくれることを祈ります。
4ヵ月も前から練っていたトレードプランです。ぜひ成功して欲しい!!
どうしてエルドアン大統領が勝つと、リラは売られるのか?
実はトルコリラ/円。昔は99円くらいの為替レートでした。しかしエルドアン大統領が就任後はダウントレンドが続き、現在は6円台。90%以上も値下がりました。その主因は、エルドアン大統領の政治姿勢にあります。
彼が大統領を続けるとトルコリラが下がる理由は3つあります。
① 独裁色を強めて、ロシアのような抑圧的政治が行われている
② 欧米との政治対立は深刻で、欧米資本は国外へ流出している
③ 猛烈インフレに対し、トルコ中銀(TCMB)は大統領の圧力で利下げ
政治的な理由も大きいのですが、最も投資家や企業を当惑させるのは、猛烈なインフレ率にも関わらず、利上げに反対するエルドアン大統領の姿勢です。金利を下げることで、企業投資を活発化させたい希望、イスラム教的な思想の中で金利を取るのは禁忌(悪事)とされる考えなどがあるようです。
結果、利下げによって消費者物価指数(CPI)が加速。2022年10月に+85.5%(前年比)という、笑えないデータがでてきました。トルコは、私たちFundalia(ファンダリア)が唱える金利差理論を反面教師的に証明してくれました。
このように不合理な行動をされると、欧米企業はトルコでの事業や投資をハイリスクと考えるのは当然でしょう。資本をトルコから引き揚げます。不合理さを突いて、ヘッジファンドはトルコリラのカラ売りを実施します。
かくしてトルコリラはダウントレンドを続け、価格が下がりました。
今回のトルコ大統領選挙で、エルドアン大統領が再選すると、この流れが継続します。ゆえにトルコリラは、これまで通りに売られるでしょう。5円台へ突入するシナリオもあり得ます。選挙後に15-20%の値下がりがあっても、不思議ありません。
トルコリラ/円の長期チャートを見ると、2020年4Q(第4四半期)から翌年1Qにかけてトルコリラが急騰し、そして暴落した相場があります。私は、この相場をアーバル相場と呼んでいます。
何があったかというと、2020年11月に良識的な経済官僚であるアーバル氏がトルコ中銀(TCMB)総裁に就任しました。そしてインフレに対応して、利上げで応じるスタイルに転換。欧米はトルコが改善する期待感から一斉に買いに回り、アップトレンドが作られました。
そして2021年春。利上げ反対のエルドアン大統領により突然解任。いつ解任されたかは、チャートをから読み取れるでしょう。まさに政治通貨として機能している訳です。
謎の金融政策と、欧米対立が解消されなければトルコリラに買いはありません。
エルドアン大統領が再任されれば、解消されないでしょう。
ポジション
通貨ペア | ポジション |
取引レート 決済レート |
2023/5/26 ドル/円 |
2,000,000(Short) |
6.930 -- |
通貨ペア | ポジション |
取引レート 決済レート |
2023/5/26 ドル/円 |
2,000,000(Short) |
7.030 -- |
※トレード公開はファンダメンタル投資の考えを伝えるためにおこなっています
※細かい単位は判りやすくするため、端数を整理してあります
※本記事における1日は朝6時~翌朝6時(日本時間)と変則設定になっています
※ポジション公開記事は、基本的に数時間~1日ほどディレイ(遅らせて)しています