現状、相場環境が良いのか、悪いのかを考えてみると、やはり後者なのだろうと思います。
非常に重いリスク要因が横たわっており、迂闊にトレードできません。確証をもって行動できないからです。
たとえば、債務上限問題が本当にリスク発動したならば、ドル相場はを始め金融界は大変な事になるでしょう。確かにそうなる確率はかくてなく高いです。アメリカの政治事情を知っている方なら、理解できるでしょう。かくゆう私も、アメリカ大統領選挙などの機会にアメリカ政治について学習してある程度知っています。知っているほど合意は無理だろうと思う訳です。
しかし、アメリカが債務上限に失敗してデフォルトになるメリットは誰にもありません。喜ぶのは中国とロシアの上層部だけでしょう。ゆえに普通に考えれば、債務上限問題は解決する問題です。ただし、利害が絡んだ交渉事では、誰も望まない結論(デフォルト)にポテンヒットにように至る可能性が常にあります。
人間は、時に理性を感情が上回ります。
アメリカ政治の中には、感情の中で最も強い憎悪・怨念の類が感じられるので、時間切れになる可能性もある。それがリスク要因になっています。
どっちもある状態が一番難しい
「普通に考えればこうだが、その逆の選択肢を選らんでも不思議ない」。あるいは、
「そのリスクが発生する妥当性が十分に考えられ、起こらないでも不思議ない」とき、トレード判断は難しいというより、不可能になります。
恐らく当事者たちも分かってはいないでしょう。
これを日本にいる個人投資家が、バッチリ当てるのは不可能です。投資予測ではなく、占いの類になるでしょうか。求まるのは、せいぜい確率的な優勢・劣勢までで、確証ある答えは得られません。
ゆえに冒頭に書いた、迂闊にトレードできないという判断になります。
このように難しいリスクが、今は3つも重なっているのです。3つある爆弾が1つでも爆発すれば大惨事ですが、1つも爆発しない事もあり得るのですから。
選択できるタイミングについて
それでも、いつかは決断し、選択してトレードに映る必要があるでしょう。その時はいつか?という問題について少し述べます。(アメリカ経済に絞って書きます)
- FRBが利下げに踏み込んだ示唆をしたタイミング
- FRBが利上げに踏み込んだ示唆をしたタイミング
- インフレ率が劇的に下がったタイミング(期待値も含む)
- 米・消費指標の劇的な悪化を確認できたタイミング
- 債務上限問題について、交渉決裂になったタイミング
- 債務上限問題について、交渉妥結になったタイミング
- 金融機関(大きな銀行等)が破綻したタイミング
- クレジットクランチが確認される情報に接したタイミング
たとえば、これらの状況が姿を現したタイミングが該当するでしょう。特に大きな値動きが予想されるのは、クレジットクランチ(=クレジットリスク)に至ったケースです。クレジットクランチとは信用破綻といい、かつて日本のバブル崩壊では不動産、米リーマンショックではCDO(不動産証券の一種)が信用を失い、それぞれ金融危機や不況になりました。
こうした状況が生じた場合、ドル暴落は避けられません。
FRBが利下げ示唆したタイミングも、かなりのドル下落になるでしょう。もう少し先の話になりそうですが。
現状、私のトレードは待機中となります。
今は無理にトレードするより、良好な機会を待つ方がメリットが多い様に考えています。
Fundalia(ファンダリア)