〖背景と結果〗
アメリカの住宅販売が低迷しているのが確認された中で、価格指数の重鎮であるケース&シラー住宅価格指数が発表されました。住宅市場は「販売件数×販売価格」にて求められるため、どちらも重要。データが遅延する住宅価格でてきました。今回3月データですが、3月に住宅価格は低迷を始めており、インフレ率は猛烈だった時期です。
結果は非常に住宅高騰でした。販売数低迷が価格に悪影響を与えることも考えられましたが、FRBが利上げをする前でもあり、利上げ前の需要が上回った印象です。結果的には強いデータになりました。ただ、7月下旬に発表される5月データ(現在の価格)がこのように強いままかは疑問が残ります。
〖ドル相場への影響〗
ドル相場には強い要因として作用するでしょう。重要なのは、発表されたデータが古い点で、それも踏まえて判断する必要があります。CPIは非常に強かったため、建材費、賃金も上昇していたことから単価が高くなった可能性もあり、利上げ前という事で需要の奪い合いが加わって値上がりしたのかも知れません。
中長期的にはバブル崩壊のような、住宅不況から金融危機に至るシナリオも考える必要があると思っています。もちろん、もう少し先の話ですが。目先を考えると、6月の利上げを後押しするデータになるでしょう。
経済指標データの読解術を学ぶことにより、FX投資は格段に上手くなれます。多くの個人投資家のように「予想」と「結果」だけ見ているうちは、投資家として二流・三流と言わざるを得ません。経済指標から、もっと多くの有効な相場情報を得ることができるのです。そうすることで、他の個人投資家に対し優位を得ることができるでしょう。
Fundalia(ファンダリア)