〔米株式〕
30日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落。終値は前営業日比65.38ドル安の35228.81ドルとなった。足もとで相場上昇が続いていただけに、目先の利益を確定する目的の売りが消費関連株やハイテク株に出た。前日に軍事活動縮小を表明したロシア軍がウクライナ東部を中心に激しい攻撃を続けていることも投資家心理を冷やした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反落し、同177.37ポイント安の14442.27で取引を終えた。
〔米長期金利〕
30日の米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。表面利率1.875%の10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は高い)2.35%で終えた。ウクライナ情勢を巡る懸念が根強い中、米国株相場が下落すると相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った
■基礎知識■
債券(国債)買いが入ると、長期金利は低下する。債券価格と長期金利は反相関している。なお、文面での売り買いは債券について述べている。文面は、長期金利ではなく債券価格の解説となっている。
〔米原油先物〕
30日のニューヨーク原油先物相場は3日ぶりに反発した。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)で5月限の終値は前営業日比3.58ドル高の1バレル=107.82ドルとなった。
ロシア・ウクライナの停戦期待が後退したことや、欧米がロシアに対する追加経済制裁を検討していることを手がかりに原油の供給懸念が再燃し反発した。米エネルギー省(EIA)が発表した原油在庫は344.9万バレルの取り崩しとなり、原油在庫が2018年9月以来の低水準となったことも原油の買いに拍車をかけた。
〔米金先物〕
30日のニューヨーク金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる6月限は前営業日比21.0ドル高の1トロイオンス=1939.0ドルとなった。昨日はロシア・ウクライナの停戦交渉が行われ、停戦合意への期待感が高まったものの、本日はロシアのウクライナへの攻撃が続いていると報じられ、ロシアの「攻撃縮小」の表明に懐疑的な見方が広がり、安全資産の金が買われた。為替相場でのドル安・ユーロ高もドル建ての金の買いを後押しした。
〔VIX指数(恐怖指数)〕
30日のシカゴ・オプション市場(CBOE)でS&P500種株価指数オプションの値動きに基づいて算出される変動性指数(VIX、恐怖指数)は上昇。4時36分時点では19.86と前営業日の清算値18.90から0.96ポイント高い水準で推移している。
2021年3月より、米市場のpickup情報を毎日載せるようになりました。この情報の利用法について、簡単に振れたいと思います。主なり方法は2つあります。
❶ 値動きの理由を把握できる ※当面マーカーを引きません
記事では色付けされた部分があります。これは値動きした理由・背景になるものです。どういう理由で、相場がどう動いたのか?これは日々の相場から学ぶのが一番手っ取り早いでしょう。ですから、日々の相場から値動きの癖や修正を見つけます。本記事のような短評は、相場観全てを把握できない一方、本当に重要だった事柄がUPされます。これを把握できるだけで、投資力は格段に上昇します。
❷ 本当に役立つのは後日である
この情報は、翌日に読んでもあまり感銘を受けません。しかし、後日(1か月後かも知れないし、数年後かも知れない)読むと、非常に大きな価値を生みます。
数年前のチャートです。昼時にNZドルが暴落しました。何故でしょうか?
何年か経って記憶が薄れても、こうした情報から相場を学ぶことができます。それは投資家としてとても有益な情報になるでしょう。
pickup情報は、このように活用していただければと思います。
相場とは、『何があって、どう動いた』の連続ですから!
Fundalia(ファンダリア)
(HP) https://fundamental.shop-pro.jp/