〔米国〕1/26FOMCの結果考察&ドル相場の見通し | ファンダメンタルなアウトローのFX

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この記事は、FOMC発表前に書いた予測記事です。ほぼ正確に予測できていました。良かったら、どのような内容が書かれているか、ご覧になってください。

 

 

【結果】

政策金利は据え置きでしたが、3月利上げの可能性は90%確実な情勢となりました。テーパリングは、2月から300億ドルへ減少し、3月に終了するのが確実となりました。量的引締め(QT)は、3月以降に実施されると示唆されましたが、規模や具体的開始時期は不明です。

 

そして、3月の利上げは0.50%になる可能性を、パウエルFRB議長は否定しませんでした。これは今後の論点になるでしょう

 

 

【声明&会見の要旨】

FOMC声明文とパウエルFRB議長会見の要約を示しましたが、非常に論点が多くありました。総合的に、かなりタカ派だったと思います。報道ではおおよそ予想通りと述べる識者もいますが、それらはかなりタカ派予想した人々が、予想より少し上と述べたに過ぎません。

 

2021年12月のFOMCと比べて、今回は明らかにタカ派への傾斜を強めたと考えていいでしょう。

 

■米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「経済活動と雇用の指標は引き続き強化されている」
「パンデミックの影響を最も受けたセクターはここ数カ月で改善したが、最近のコロナ急増の影響を受けている」
ここ数カ月の雇用増加は堅調であり、失業率は大幅に低下した
パンデミックと経済再開に関連する需給の不均衡は、インフレ率の上昇に寄与し続けている
「経済および米国の家計や企業への信用の流れを支援するための政策措置を部分的に反映し、全体的な金融状況は引き続き緩和的だ
「ウイルスの新変異株を含め、経済見通しへのリスクは残っている」
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す」
「委員会は純資産購入の月次ペースを引き続き削減することを決定し、3月上旬にそれらを終了させる
「2月以降、委員会は米国債の保有を少なくとも200億ドル、エージェンシーローン担保証券の保有を月額少なくとも100億ドル増やす」
「もし委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
「インフレ率が2%をはるかに上回り、労働市場が堅調であるため、委員会は、FF金利の目標範囲を引き上げることがまもなく適切になると予想する

 

■パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「インフレは我々の長期目標をはるかに上回っている
「インフレの高止まりと堅調な雇用市場を踏まえ、適切に政策対応する」
経済はもはや持続的な高水準の政策支援を必要としない
「高インフレが今より広範に広がっている」
バランスシート縮小の時期とペースについては決定していない
毎回のFOMC会合で、利上げする可能性を排除しない
金利を引き上げる余地はかなりある
バランスシートの縮小は前回より早期で急速となる可能性
利上げについては3月のFOMCで決定する
インフレリスクは引き続き上向き
バランスシートはかなりの量を縮小する必要
利上げの幅についてはまだ決定していない

 

 

【ドル相場の見通し】

中期的にドルは、長期金利の上昇と歩調を合わせて買われるでしょう。長期金利の上昇は、実質金利を上昇させるからです。また、今週にはPCEデフレータが発表されますが、若干下がったところでドル上昇の勢いを止められないでしょう。FRBがタカ派の度合いを強めていますから、ドルは買われる展開が続くはずです。

 

金利上昇に呼応して売られている株式市場ですが、どの時点かに値下がりが止まります。金利上昇による経営悪化を織り込んだら、反騰に転じるでしょう。なぜなら、金利上昇は本来、株価を下落させるものではないからです。どちらかというと、一過性の問題です。

 

❶景気が良くなると、株価は上昇します。

❷景気が良くなると、金利は上昇します。

❸ゆえに、株価と金利は連動する要因と言えます。

 

単純な三段論法で解説可能な関係です。

金利上昇による資本コスト悪化の影響を、株式市場が織り込みさえすれば、株価も金利と一緒に買われる相場がいずれきます。ただ今は、金融政策の大転換をマーケットが消化しきれていない為、このような相場になったと言えるでしょう。

 

 

ドル相場は今後、3月FOMCでの利上げ幅量的引締め(QT)の実施要領がどうなるか?この思惑によって値動きする事となるでしょう。パウエルFRB議長の発言を見ると、利上げが0.50%になる可能性も含ませていますし、QTも非常に早いペースで行うと述べていました。これらの強弱が見えてくるとドル相場は乱高下します。

 

 

Fundalia(ファンダリア)