第3章 投資用語(10) タカ派・ハト派とは | Fundalia since 2007

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為替を最も値動きさせるのはFOMCや金融政策
ならば金利を重視して投資するのが賢いでしょう

 

タカ派・ハト派についての解説をします。経済政策に対する、人々の信条・スタンス・価値観などを表す言葉です。金融政策を決定する人々(要人)の信条・価値観が、そのまま金融政策に反映される場合があるため、誰がタカ派で誰がハト派かを知っておく事は重要。為替相場に大きな影響を与えることがあります。要人発言との関連が強い投資用語です。

 

 

 

 

〖タカ派・ハト派とは〗

 

簡潔に説明すると、次のようになります。

 

 

 

 

金利を高め・低めとありますが、これは「現状の景気・インフレ率に対して」という意味です。

コロナショック(2020年)が発生して、金融市場がパニックに陥ったときFRBは全会一致で利下げを決定しました。この時はタカ派もハト派もありません。

 

しかし2021年序盤になると、幾人かがテーパリング解除を指摘し始めました。この時、金利を高めに設定したいと考えている要人(タカ派)ほど、より早く主張を始めます。逆に、ハト派の要人ほど安易にテーパリング解除へ賛成の発言をしません。

そうした意見の差が重要で、政策金利を決める会議(FOMCなど)に参加するメンバーがタカ派で占められていれば、想定以上に早く利上げの決定がされてしまうこともあり得ます。FOMC政策金利は、メンバーによる投票で決定されます(毎年1月に半分ほどのメンバーが入れ替わる)。

 

誰が投票権を持つのか?

為替相場にも大きな影響を与えいます。

 

FRBにおいては、早々に利上げ(高金利)を主張する人物として、カンザスシティ連銀のジョージ総裁が有名で、利下げ(低金利)を主張する人物として、シカゴ連銀のエバンス総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁などが有名です。ちなみにブラード・セントルイス連銀総裁は超タカ派になったり、超ハト派になったり転向するため時期によって人物像が変わります。

 

 

 

 

 

〖意見の変化に注目〗

 

時間が経ち、ファンダメンタル(経済状況)が変化すると、金利に対する評価・判断も変わってきます。すると、政策金利の決定に関わる要人の意見に変化が生じます。これまで「低金利がいい」と言っていた要人が、「利上げも考慮すべき」と発言スタンスを変えます。意見をハト派からタカ派へ変化させる時期がでてきます。

 

2021年1月序盤。ハト派の代表格であるエバンス・シカゴ連銀総裁が、突然テーパリングの必要性を匂わせる発言をした。1月-2月のドル急騰は、この発言を軸にトレンドとなった。タカ派・ハト派が相場に影響した瞬間だった。

 

 

ハト派要人が、利上げに関わる発言をし始めるという事は、利上げに向かって進んでいる証拠となる可能性が高いという事です。利上げに反対する要人が減っている事実は重要で、マーケットは利上げ期待を持ち始めて、長期金利(国債利回り)は上昇し、通貨も買われ始めます。

 

このように意見を変えるとき、為替相場に大きな影響を与えることがあるためタカ派・ハト派という考えを知っておく必要があります。

 

 

 

 

初稿 2021/4/13

更新 2021/10/15

 

 

本稿で解説しているファンダメンタル投資ノウハウの上位互換です。ブログで紹介している記事や公開トレードは、すべて本書にかかれた仕組みでおこなわれています。

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