日本の海上自衛隊は、2020年度に護衛艦「いずも」の空母化改装をおこないます。
近年、危ぶまれている東シナ海、沖縄の各島嶼で軍事的圧力を受けているのはご存じでしょう。尖閣諸島には、武装した艦船が領海侵入してきますし、大隅海峡や宮古海峡を艦隊が通過しています。
宮古海峡 宮古島と那覇の間の海峡
大隅海峡 鹿児島・大隅半島と種子島、屋久島の間の海峡
この地域は、東シナ海と太平洋を結ぶ東西の貿易航路(特に米中貿易)であるだけでなく、日本が中東から原油を運ぶシーレーンでもあります。
そしてさらに、西の新興国である中国と東の大国である米国のパワーが接触している場所でもあり、勢力争いの最前線であるわけです。
日本は既に、その争いの渦に巻き込まれています。
渦の中心が、日本の領土である南西諸島だからです。
そうなれば、日本は主権を守るため島嶼防衛の準備をしなければなりません。島嶼防衛のためには、航空優勢を確保する必要があります。もちろん、有事になってからでは間に合いません。護衛艦「いずも」の空母化改装は、そうした背景があってものです。沖縄のF-15部隊もありますが、緊急時には遠すぎます。
◎FX投資にも大きな影響を与える問題
FX投資と南西諸島の情勢は無関係ではありません。この地域で紛争が起これば、主権が脅かされ、中東からの原油供給にも支障がでるでしょう。各種の物流、人の移動にも制限がでます。
物流や人の移動の制限が、経済に大打撃をあたえることは、コロナショックから学んだ教訓の1つです。GDPが20%程度縮小したという経済指標もでています。もし、南西諸島や尖閣諸島で紛争が起これば、経済ショックになるでしょう。当然、パニック相場が出現します。
このような事態を防ぐには、抑止力の存在が不可欠です。
古来から言われているように、軍事力は力の空白地帯へと流れ込みます。簡単に占領できるから、適当に口実を作り攻め込むのがこれまでの歴史(事実)です。それは21世紀になっても変わっていません。
そのためFX投資を考えるとき、日本の防衛力(国防力)をチェック☑する必要性が出てきます。
F35Bは護衛艦「いずも」に搭載するため、既に42機に購入が決まっている
日本は、最新鋭のステルス戦闘機を、この地で運用できるようになります。南西諸島地域に、これ以上強い戦闘機を送り込める国はありません(数で圧倒と言う方法を採れる国はある)。そのため、一定の抑止力を持つに至り、それは紛争を未然に防ぐ効能があるでしょう。
護衛艦「いずも」の改装は、
戦争の準備ではなく、戦争を起こさないための準備と言えるかもしれません。
戦争が起きる確率が下がるなら、それはFX投資(そのほかの投資も同じ)にとって、プラスの作用が見込めます。