【投資知】卸売在庫という経済指標の読み方 | ファンダメンタルなアウトローのFX

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米・3月卸売在庫(前月比) 2017/5/9

前回:+0.4%(改訂:-0.1%)
予想:-0.1%

結果:+0.2%

 

卸売在庫という経済指標は、読み方がとても難しいです。というか、単独で読む事はできません。在庫は常に生産とついにして読む必要があります。これにより在庫循環(下記図)を求めることが出来ます。

 

米国の商品在庫は増えていますが、雇用や物価を見るに生産も増えています。つまり、下記図において①または②の状況にあることが分かります。FRBがこの時期に利上げを行うのは合理的となります。これが分かるだけでも、為替相場を予測するのに大変役立ちます

 

 

在庫循環のモデル図

大学で経済学を履修されていれば見たことがあるはずです。

 

 

在庫が増える・減るには2つの理由があります。まず、その理由を知る必要があります。

 

◉需要が増え、在庫が減る

需要(消費)が増え、生産が追いつかなければ在庫は減ります。ファンダメンタルにとってプラス材料となります。需要が減り在庫が増えれば、生産を減らす動きが活発になります。すると雇用鈍化、インフレ鈍化、景気鈍化へつながるでしょう。

 

◉生産が増え、在庫が増える

生産が旺盛であるため少なくとも短期的にプラス作用があります。ただし在庫が増えすげれば生産調整が起こるため近い将来景気が失速する可能性も秘めます。生産が減り、在庫が増えるのは明らかに不景気の場合に見られます(上記図左下のケース)。こうなれば、利下げなど行って景気刺激する必要が出てきます。

 

 

これらの動きが進む中で中央銀行が動き、その動きに合わせて為替相場も値動きを起こします。従って、在庫指標を読み解くのは未来の為替相場を知る手掛かりになるでしょう。これも金利差理論の重要な一翼を担います。理屈が通っていますから、合理的に為替相場を観ぬくことが出来るようになります