アメブロデビュー
本日、アメブロデビューしました。
どんな感じで書いたらいいのか、どんなキャラクターで書いたらいいのか、よく分りません。
難しいですね、意外に。。
ブログとは別で、頭の中に浮かんだ面白い事を文字化して短い小説を綴っていこうと思っています。
くすっと笑えて、微妙に感動する愛おしい文章を書いていくつもりです。
是非、読んでみてください。
かなり健やかだ~岡本さんの場合~
今日も岡本さんは元気に田んぼに向かう。業務用の白い長靴と虫取り網、シュノーケルを片手に。夏の暑いじりじりとした日差しの中、一旦家を出た岡本さんだったが、アクエリアスを忘れて家に帰った。
「アクエリを忘れたあごー。もうすぐ再出発うぃる。」
早速自分の過去と未来をつぶやき、つぶやき通りに再出発する。
岡本さんは大分県のど田舎に住む今年72歳のメダカ保育士だ。幼い頃にメダカに出会い、瞑らな瞳の虜になった。「将来はきっとメダカになる!」そう決意した岡本さんだったが、中学2年の頃、メダカ自体になるのは不可能だと気付き、メダカに関わる仕事に就こうと方向転換を図った。そんな岡本さん、田んぼに到着。
「よーし、今日もメダカを保育するぞー。まずは餌やりからじゃ!」
そう言うと持ってきた鞄から砕いたポテトチップスを取り出す。
「実は長年の研究の結果、ポテトチップスへの食らい付き方が半端じゃないんじゃよ。特にコンソメパチン。あの何とも言えん旨味をメダカも感じておるんじゃろうな。」
岡本さんは世の中には恐らく存在していないコンソメパチン味の砕いたものを辺りに撒き散らす。見ている限り、水面下からのレスポンスは皆無のようだった。
すると岡本さん、今度はおもむろにシュノーケルをつけ始めた。
「毎日こうやって顔をつけて中を覗くんじゃ。メダカの健康状態とか水質、土の雰囲気を感じるには実際に見るのが一番じゃと思うとる。」
岡本さんは少し足幅を広げ、そのまま前屈みになるように水深5センチの田んぼに顔をつける。限りなくゼロに近い顔面稼動域内で必死にきょろきょろしているようだ。
「今日はまぁまぁって感じじゃの。メダカはよう見えんかったがこの環境じゃったらまず間違いなしじゃ!水温もちょうどいい!」
興奮気味にそう言う岡本さんのシュノーケルには全面びっしり泥が付いていた。
岡本さんはメダカの一匹一匹に名前を付けて可愛がっていて、それぞれ見た目で判別がつくという。
「人間と一緒じゃよ。人間もおんなじ顔をしているようでよく見たら全然違う。それと同じ理屈なんじゃ。最初はわしも全く見分けがつかんかったが、よう見たら微妙に顔がちごとるんじゃ。人間はこの世に3人、自分とそっくりな顔をしとるやつがおるらしいな。聞いたことあるじゃろ!?まだわしは会うた事ないんじゃが、何かあれ、死ぬらしいぞ!お隣の坂田さんが言いよったし。坂田さんが言うからまずその情報は間違いないわい。」
坂田さんのゴシップ情報への絶大な信頼が伺える。岡本さんの生き生きした表情が泥だらけのシュノーケルで覆われた目の周り以外の部分から伝わってくる。
すると岡本さんはかばんからティッシュを取り出した。取り出したティッシュを半分に折り、片側をくるくると丸めだした。どうやらこよりのような物を作っているようだ。
「耳に水が入ったわい。」
そう言うと岡本さんは顔を傾け、こよりを耳に突っ込んで水抜きを始めた。半開きのだらしない口元、それに顔を傾けている為、シュノーケルの泥が重力に従い徐々に滑り落ちていく。少しずつ現れてくる岡本さんの目。光を取り戻したその目はこよりを突っ込んでいるせいか、左右の大きさが違う半開きのだらしないがっかりな目元だった。
最後に岡本さんにメダカ保育士の魅力について聞いた。
「なんじゃろな。そう言われると困るんじゃなー。何かの為に、とか、そういうのでやっとるわけじゃないからの。わしは純粋に好きでこの仕事をやっとる。家族からは白い目で見られる事もあったけどな、わしが好きなんじゃから仕方ないじゃろ。誰にもその人が夢中になっとる事を否定する事なんてできんのじゃ。何もやらない、やれない勇気のないやつが、ちゃんと行動を起こしとるやつに対して何も言う事はできないんじゃ。成功していようが失敗していようがちゃんとやろうとしとるやつの方がよっぽどすごいんじゃよ。だからわしは今の仕事に誇りをもっとる。誰が何と言おうとわしはこの仕事を寿命が来るその日まで全うするつもりじゃ。わしの目が黒いうちは誰にもこの田んぼを渡さんからの。」
岡本さんがそう語る視線の先にはポテトチップス、コンソメパチン味が少し水分を含んでいつまでも浮いていた。
「アクエリを忘れたあごー。もうすぐ再出発うぃる。」
早速自分の過去と未来をつぶやき、つぶやき通りに再出発する。
岡本さんは大分県のど田舎に住む今年72歳のメダカ保育士だ。幼い頃にメダカに出会い、瞑らな瞳の虜になった。「将来はきっとメダカになる!」そう決意した岡本さんだったが、中学2年の頃、メダカ自体になるのは不可能だと気付き、メダカに関わる仕事に就こうと方向転換を図った。そんな岡本さん、田んぼに到着。
「よーし、今日もメダカを保育するぞー。まずは餌やりからじゃ!」
そう言うと持ってきた鞄から砕いたポテトチップスを取り出す。
「実は長年の研究の結果、ポテトチップスへの食らい付き方が半端じゃないんじゃよ。特にコンソメパチン。あの何とも言えん旨味をメダカも感じておるんじゃろうな。」
岡本さんは世の中には恐らく存在していないコンソメパチン味の砕いたものを辺りに撒き散らす。見ている限り、水面下からのレスポンスは皆無のようだった。
すると岡本さん、今度はおもむろにシュノーケルをつけ始めた。
「毎日こうやって顔をつけて中を覗くんじゃ。メダカの健康状態とか水質、土の雰囲気を感じるには実際に見るのが一番じゃと思うとる。」
岡本さんは少し足幅を広げ、そのまま前屈みになるように水深5センチの田んぼに顔をつける。限りなくゼロに近い顔面稼動域内で必死にきょろきょろしているようだ。
「今日はまぁまぁって感じじゃの。メダカはよう見えんかったがこの環境じゃったらまず間違いなしじゃ!水温もちょうどいい!」
興奮気味にそう言う岡本さんのシュノーケルには全面びっしり泥が付いていた。
岡本さんはメダカの一匹一匹に名前を付けて可愛がっていて、それぞれ見た目で判別がつくという。
「人間と一緒じゃよ。人間もおんなじ顔をしているようでよく見たら全然違う。それと同じ理屈なんじゃ。最初はわしも全く見分けがつかんかったが、よう見たら微妙に顔がちごとるんじゃ。人間はこの世に3人、自分とそっくりな顔をしとるやつがおるらしいな。聞いたことあるじゃろ!?まだわしは会うた事ないんじゃが、何かあれ、死ぬらしいぞ!お隣の坂田さんが言いよったし。坂田さんが言うからまずその情報は間違いないわい。」
坂田さんのゴシップ情報への絶大な信頼が伺える。岡本さんの生き生きした表情が泥だらけのシュノーケルで覆われた目の周り以外の部分から伝わってくる。
すると岡本さんはかばんからティッシュを取り出した。取り出したティッシュを半分に折り、片側をくるくると丸めだした。どうやらこよりのような物を作っているようだ。
「耳に水が入ったわい。」
そう言うと岡本さんは顔を傾け、こよりを耳に突っ込んで水抜きを始めた。半開きのだらしない口元、それに顔を傾けている為、シュノーケルの泥が重力に従い徐々に滑り落ちていく。少しずつ現れてくる岡本さんの目。光を取り戻したその目はこよりを突っ込んでいるせいか、左右の大きさが違う半開きのだらしないがっかりな目元だった。
最後に岡本さんにメダカ保育士の魅力について聞いた。
「なんじゃろな。そう言われると困るんじゃなー。何かの為に、とか、そういうのでやっとるわけじゃないからの。わしは純粋に好きでこの仕事をやっとる。家族からは白い目で見られる事もあったけどな、わしが好きなんじゃから仕方ないじゃろ。誰にもその人が夢中になっとる事を否定する事なんてできんのじゃ。何もやらない、やれない勇気のないやつが、ちゃんと行動を起こしとるやつに対して何も言う事はできないんじゃ。成功していようが失敗していようがちゃんとやろうとしとるやつの方がよっぽどすごいんじゃよ。だからわしは今の仕事に誇りをもっとる。誰が何と言おうとわしはこの仕事を寿命が来るその日まで全うするつもりじゃ。わしの目が黒いうちは誰にもこの田んぼを渡さんからの。」
岡本さんがそう語る視線の先にはポテトチップス、コンソメパチン味が少し水分を含んでいつまでも浮いていた。