スペイン乗馬学校 朝の調教見学ふたたび | First Chance to See...

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 ウィーンと言えば、リピッツァー種の白いお馬さまが音楽に合わせて踊るようなパフォーマンスを披露する、スペイン乗馬学校を抜きにしては語れない。誰が何と言おうと、語れないったら語れない!

 

 

 ウィーンの中枢部、王宮の目の前にある美しい室内馬場で行われる本公演は、日程の都合が合えば、ぜひ一度、実際に体験してほしいと思う。が、しかし、チケット代はそこそこ高い。ちょっとした出来心や好奇心から手を出すには、思わず怯む価格帯だ。

 

 そこでおすすめなのが、「朝の調教見学」である。こちらは比較的安価に、かなり気軽に観に行ける。限られた週末しかやってない本公演と違い、「朝の調教見学」は週に何度もやっているから、日程の調整もつけやすい。ちょっとした出来心や好奇心を満たすにはもってこいだ。

 

 ただ、コロナ禍以降、「朝の調教見学」のお手軽さは随分と減じてしまった。2017年に私が初めて観た時には、午前10時から12時まで、完全自由席で一律15ユーロだったものが、2024年の今では午前10時から11時まで、座席指定制になり、チケット代は座席によってさまざまだが一番高い席が29ユーロ、一番安い席でも18ユーロもする。そのくせ、見学できる時間は半分になってしまった。

 

 当日の朝、押し合いへし合いしながら行列に並んで席取りしなくて済むのはありがたいし、完全自由席だった時は入れてもらえなかった一番見やすいエリアにも最高額の29ユーロを払えば座席を確保できるのもありがたい。高額エリアだけは完全予約制にして、残りは安価な自由席のままでよかったのにな、と思わないでもないが、コロナ禍で収入激減したにちがいないスペイン乗馬学校を今後も末長く存続させるためにはやむを得まい(マニアの度が過ぎていつの間にか経営者目線になっている)。

 

 その他、コロナ禍以前と比べて変わったことと言えば、以前はネットで座席指定のチケットを購入しても、スペイン乗馬学校の窓口で実際のチケットを引き取る必要があったのに対し、2024年の今では申し込み完了を知らせるメールにチケットのPDFがついている。そのため、いちいち事前に本チケットを引き取りに行かなくていい——のは、もちろん、便利ではあるのだけれど、その結果、

 

 

 2017年には印刷された立派な紙のチケットがもらえたのに、今回はPDFを自分で印刷した紙しか手元に残らない。イマドキの若い人はきっと何とも思わないかもしれないけれど、昭和生まれの私としてはちょっぴりさびしい。高価チケットならなおのこと、ご大層で仰々しい紙のチケットも記念としてとっておきたいんだよなあああ。

 

 ……という、私の紙モノに対する執着は、「朝の調教見学」の後で立ち寄ったスペイン乗馬学校のショップで大々的に発揮されることになる。

 

 

 スペイン乗馬学校450周年を記念して作られた豪華函入り写真集を筆頭に、豪華パンフレットやら、フルカラー冊子やら、ついでに紙の扇子まで買っちゃって、もう重かったの何のって。これまで馬術を習ったこともなければドイツ語もできない身の上で、ここまでスペイン乗馬学校のショップにどぼどぼお金を落としている人間は、正直かなり稀だと思うぞ……。

 

追伸/そんなことはない、私も同じくらいスペイン乗馬学校のショップでお金を使うつもりだぞ、という方へ。2024年6月の時点では、王宮前からアルベルティーナ広場方面にライトシュール通りを進み、左手にガラス窓越しにスペイン乗馬学校の厩が見える辺りに置かれたスペイン乗馬学校の案内リーフレットの中に、「購入額から10パーセントオフ」の案内栞も混ざっていた。この栞、今回の買い物で私もがっつり利用させてもらったので、私に負けず劣らずスペイン乗馬学校のショップで大枚をはたくつもりの方はぜひ探し出して有効活用してください。