ウィーンのカフェ再び 2 | First Chance to See...

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エコ生活、まずは最初の一歩から。

 前回のブログ記事に続き、今回のウィーン旅行で私が訪れたカフェを順に紹介。

 

3・カフェ・ツェントラル

 

 ツェントラルには前回の旅行でも訪れていて、空間の雰囲気といい、ウエイターさんの対応といい、まさに理想のカフェだと思った。今回は、ちょうどカフェ・ツェントラルの辺りで昼食の時間になったので、ケーキやコーヒーではなく、軽食を求めて入ってみることに。

 

 時刻は、12時直前。混んでるかなと思ったら、ランチ時間のピーク一歩手前だったらしく、そこそこ席は空いていた。ラッキー!

 

 

 そして注文したのがWiener Erdäpfelsuppe、ウィーン風ジャガイモのスープ。——昨年は、ドイツ語のみのメニューが出てきた途端100パーセントお手上げだったが、今回は少しはメニューが理解できるよう、あらかじめネットに出ているカフェメニューを漁って予習しておいたのだ。ふっふっふ。

 

 

 ジャガイモのスープ、というから何となくポタージュ状のものを想像していたら、出てきたのはコンソメのさらっとしたスープ、そこに小さく刻んだ野菜やベーコンが入っている。そしてこれが実に美味かった! 私のお粗末な舌では何の出汁で作られているのか分からないけれど(牛肉じゃないかなとも思ったが、自信は全くなし)、とにかくクセがなくて風味が良くて食べやすい。ただし、塩分はかなり強いので、一緒にミネラルウォーターを注文しておいてよかった。

 

4・スルーカ

 

 カフェ・ハイナーに続き、こちらも皇室御用達のカフェ・コンディトライ。最近、ウィーンの目抜き通りであるケルントナー通りに新しい支店がオープンしたのは知ってたけど、ウィーン中心部からちょっと離れた市庁舎そばの本店まで足を運んだ。せっかくウィーンまで来たんだもの、どうせなら昔からある本店の空気も味わわないともったいないでしょ。

 

 お店の前まで来ると、歩道にオープンカフェが広がっていて、お客さんは結構埋まっている。さすが皇室御用達の有名店、と思いながら店に一歩入ると、店内の席には誰も座っていなかった。この日はかなり暑かったから、みんな風が抜ける外の席のほうを選ぶんだね。

 

 

 ケーキが並ぶカウンター奥の店員さんに向かって、ここで食べたいんですが、という意味で「ヒア・エッセン?」と訊くと、どうぞどうぞという感じのリアクションが返ってきたので、私は室内の隅っこのソファ席を選ぶ。くどいようだが、風が抜けなくて蒸し暑かろうと、室内のほうがウィーンのカフェっぽくって好きなんだもの。

 

 とは言え、やはり暑さに負けてここでもメランジュは断念、またしてもソーダ・シトロンと、かわいいピンクのプチケーキ、プンシュクラプフェンを注文した。

 

 

 このプンシュクラプフェン、前回の旅行から帰ってまもない頃にテレビのウィーンの旅行番組に出てきて、「どうしてこんなかわいいお菓子に気づかなかったんだろう?!」と激しく後悔し、「次こそは絶対食べる!」と固く心に誓った。ネットでもう少し詳しく検索してみたところ、こんなにかわいい見た目なのにオーストリア以外ではほとんど普及していないようで、そこがますます好奇心を煽る。

 

 

 で、読めもしないドイツ語のサイトまで漁った結果、ウィーンのいろいろなお店のプンシュクラプフェンを比較した記事まで見つけ、そしてこの記事で栄えある第1位に輝いていたのが、他でもない、スルーカのプンシュクラプフェン——だったら、これを食べないという手はないでしょ!

 

 と、期待に胸を膨らませ、一口削って食べたところ、

 

 

 ねっっっとりと、甘い。表面のピンク色の糖衣はラム酒が効いていてインパクト大、しかも予想以上に分厚くて粘り気があり、口の中で簡単に溶けてなくならないし、茶色のスポンジ状に見える中身も密度が高すぎて食感はスポンジというよりこしあんに近い。おかげで、こんなに小さくてかわいいのに、最後まで食べるのにたっぷり1時間もかかってしまった。サイズが小さいのには、ちゃんと理由があったんだ。

 

 にしても、ソーダ・シトロンと一緒に注文してよかった、ミルクたっぷりのコーヒーと一緒だったら手に負えなかった(汗)。そうそう、ソーダ・シトロンは今回の旅で何度も飲んだけど、ソーダと別に、小さな容器に入れたしぼりたてのレモン汁を添えて出されたのは、スルーカだけだったな。