『マシュー・ボーンの眠れる森の美女』は、前に一度、映画館で映像作品として観たことがある。振付といい演出といいおもしろいアイディアが満載で、これは是非とも生の舞台で観てみたいと思っていただけに、今回の来日公演決定の報に狂喜した。
結論から言うと、映像より生の舞台のほうが圧倒的に素晴らしかった——って、そんなの当たり前か(笑)。当たり前なんだけど、メインのダンスに焦点を合わせざるを得ない映像ではどうしてもカットされてしまう、舞台の隅っこで展開している小芝居の類がすごくおもしろいんだもの。特に第2幕、1911年の誕生パーティのシーンでは、召使いの動きをつい目で追ってしまい、肝心のダンスは相当見逃したと思う。
話はズレるけど、このシーンで庭に置かれていた巨大な天使像はものすごく気になった。どうしようもなく『ドクター・フー』のweeping angelを思い出すけど、さすがにそれは狙ってないよねえ……?