逆カルチャーショック(?):小学校もやっぱり色々大変 | 海外で 前に進む・振り返る

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海外在住歴約17年、現在は家族5人で在クアラルンプール。
歳を重ねて感じるあれこれ、海外生活、子どものこと。
前に進みながらも振り返る日々を綴ります。

小学校の洗礼

こんにちは。

先月、数年前に一時滞在していた日本の幼稚園で受けた洗礼・逆カルチャーショックについて書きました。

 

 

今日は小学校で受けた逆カルチャーショックの話です。

 

下2人が幼稚園に通い、色々「えー!?」となっていた頃。

長男は公立小学校に編入しました。

人生初の日本の教育機関入学です。

 

仲良くできるお友達ができるか。

団体行動ができるか。

空気を読んで行動できるか。

先生の話をちゃんと聞けるか。

 

などなど、大昔ですが日本で小学校に通った私としては、全く違う環境から突然、色々きちんとしている日本の公立小学校という環境に息子が飛び込むということに心配が尽きませんでした。

それでなくても決して「いい子」ではない息子です。真顔不安

 

ところが、心配を他所に、あっという間に友達もたくさんでき、学校から帰って5分後にはもう友達と近所の公園で遊んでいる、、、という典型的な元気小学生男子生活が始まりました。

毎日の宿題もいやいやながら一応やり、給食が大好き。学校大好きでした。

 

傷ついた息子

そんなある日。

夕飯後、いつになく荒れ、きっかけは何だったか忘れましたが、私に猛烈反抗してきて、どったんばったんの騒動となり、息子が声を振り絞って大声で泣き始めたのです。

それまでに見たことのない感情表現だったので、私はもうびっくり💦不安 

これは学校で何かあったんだな、と鈍感な私でも気付きました。

何があったかを聞いてみると、こういう話でした。

 

6年生を送る会で、クラスごとに出し物をすることになった。

息子のクラスは、野球を題材に、送別のメッセージを込めた寸劇に決定。台本は担任の先生作。

配役はメインロール3人とナレーターで、立候補の後、複数立候補があった役は投票で決定。

息子はナレーターに立候補し、投票で選んでもらい、晴れてナレーターに決定。爆  笑

翌日から早速練習開始。ナレーターがうまくいかず、何度もつっかかる。ちゃんとできるか、先生に弱音を吐いたところ、まだ時間があるからゆっくり練習しよう、大丈夫。と言ってくれて安心し、頑張って練習しようと思った。

それなのに、今日、ナレーターはK君に交替し、自分は劇には出ないと先生に言われた。

多分うまくできなかったから。

時間まだあるから一緒に練習しようって先生言ってたくせに、なんでなんだよーーー!! (暴れながら号泣)えーん

 

息子は漢字は1年生レベルでしたが、ふりがながふってあれば問題なく音読はできるレベルでした。

先生は年配のベテラン先生で、そんな子供の気持ちを無視したことを突然やってしまうような風には思えず、やっぱり息子も慣れたとは言え、色々間違って理解してしまったのかも、それかもしかして、クラスメイトからナレーターが下手だと、先生にクレームがあったとか?? 

と、おろおろしながら頭の中を色んな考えがぐるぐる。。。

 

先生からの電話

日本の小学校には、連絡帳という手書きでのコミュニケーションが当時は健在でした。今もでしょうか。

その晩、悩みながら、慣れない縦書きの連絡帳に(びっくりマーク 縦書きで文字を書くなんて久しぶり過ぎてまっすぐに書けなくてものすごくできない母親風の手紙になりました。。。)、つらつらと、今日こんなことがあったんです、ナレーターになった、とものすごく喜んでいて、家でも隠れてナレーションの練習をしていたのに、、、(という恨み節はやめとこうと思いながらも、やっぱりどうしても入れずにはおられず💦)

息子が、突然今日ナレーターを辞めさせられたと言っているのですが、息子が言っていることは本当のことなのでしょうか。

というような内容で書きました。

 

翌日、夜7時半。

小学校からの着信。担任の先生からでした。

開口一番、「息子さんの言ったことは全て事実です。今回の件は私の失態です、申し訳ありませんでした。」と早口で。

先生の話は続きます。

「送る会が近づいてきました。息子さんも頑張ってナレーターやってくれていましたが、野球中継解説なんです。

私が書いた台本で。

カキーン、打ったー、一塁、二塁、走る、走るーー、、、!!! 

みたいなのありますよね、ああいう風にやってくれないと、劇として成り立たないんです。息子さん頑張ってくれてましたが、日本の野球中継を見たことないんですってね。だからどうしてもどういうものなのかがわからないんですよね。

送別会までにきちんとまとめなければならないという焦りから、息子さんが言ったように、ナレーターを昨日変えたんです。

申し訳ありませんでした。」

 

と一気に説明を受けました。

 

はあ、そうでしたか、すみません、確かに野球をテレビで見たことはないですし、野球の日本語の解説がどんなものかなんて知らないのはその通りです。

そうですか、いえ、わかりました、はい、、、、

 

先生の早口でのお詫びと説明、野球中継とかいう全く想定外の話に、思考回路がぐちゃぐちゃになり、またしてもなんかすごくできない母親風の対応に。真顔

 

電話を切ってしばらくし、ようやくふつふつと色んな思いが。

 

ちょっとちょっとちょっと。それってひどくない??? 

立候補と投票という民主的な方法で決まったことを、ある日突然先生の独断で覆すんですか???

ナレーターに決まった時に、やばいって思ったはず。なぜその時に何とかしない???

野球中継?見せてなくてすみませんでしたね、でもそれなら一言連絡くれたら、ネットで探してこれが野球中継だよ、って見せたのに。。。(日本には臨時滞在だったのでテレビなし生活)

で、私も相当お気楽母だわ、私に練習聞かせたくないって言ったからそっとしてしまったんだけど、もっと踏み込んでどんな内容なのか確認して一緒に練習するべきだったよね。

K君ってどんなうまい野球中継ナレーションするんですか???

(ちょっと最後のやつは、理不尽な八つ当たり)

 

先生の言い分も気持ちもわかります。

6年生を送る会という大切なイベントで、クラスとして送る言葉を劇にしてきちんと届けたい。

そう思うのは当然だとわかります。

「ともかくきちんとした形にしなければ。」

極めて日本的である気もする。

と同時に、結果も大切だけどどういうプロセスでその結果を出すかを大切にする、という日本の美徳に反したやり方、という気もします。凝視

 

その先生に根深い恨みを持っているわけでは決してありませんが💦、この一件は息子の短い日本の小学校生活の中で、私にとっては忘れられない一件です。

息子はどうなのか敢えて聞くこともないのでわかりませんが、忘れていてくれてた方がいいかな。

息子はこの先生とは、これとは別に「九九バトル」があり。。

「日本のやり方・言い方で九九を覚えないと日本の算数はやっていけません」と、毎日毎日、早く覚えろと言い続けられたそうで

多分そっちの方が強い記憶に残っている気がします泣き笑い

 

読んでくださってありがとうございました照れ

 

海外生活約17年の会社員。

現在家族5人でマレーシア・

クアラルンプール在住。

体調の悩みも増えてきた

団塊ジュニア世代です。