【〜する、〜しない】

 

人は行動するときに、
「〜する」ための行動と
「〜しない」ための行動、
この2パターンに別れるといえる。

 

 

わかりやすいのはダイエットだ。

太ってきたからダイエット「する」だと、

→ジムで運動する
→ダイエット食品を食べる
→グルテンフリー食品を食べる
→筋トレ用品を買う
などの行動を取ることになる。

 

これは
コストと時間を「追加」することになるわけだ。

 

 

これを、「〜しない」と考える場合は
どうだろう。

→間食をしない
→晩酌をやめる
→暴飲暴食しない
→小麦粉を食べない
などの行動になる。

 

これは、
「〜しない」という行動と言うことができ、
実際のところ
コストと時間も「削減」することになる。

 

 

ダイエットの場合、
体重を「削減」したいのだから
「〜しない」の行動のほうが
簡単に成果が出る。

 

 

登山やマラソンなども、
より高みを目指したいのならば、
余計なトレーニングで
重く大きな筋力をつけてしまったり、
余計なものを持って行ったりすると、
一気に成果は出なくなる。

 

「荷物を削減する」とか、
「無駄な動きをしない」とか、
「〜しない」という行動の方が
簡単に成果が出る。

 

 

「〜する」という行動も
もちろんメリットはある。

 

ダイエットなら、
ただ食を細くするだけだと味気ないが
新しいダイエット食品を試してみたり、
面白い筋トレグッズを集めてみたり、
健康に気をつけてると実感できたり。
その工程を「楽しむ」ことが出来るわけだ。

 

登山なら、
一人で何も持たずただ登るよりも、
数人で色々なお酒や食べ物、道具を持ち寄り
ワイワイやるほうが楽しいだろう。

 

マラソンも、
ただ距離を走るのでは無く、
着る服や靴、
ウエアラブルカメラやスマートウォッチ、
Bluetoothのイヤホンなど
様々なアイテムと共に
走る事を日々に取り入れる事で
人生の楽しさを演出してくれる。

 

やってる感、頑張ってる感、
楽しんでる感、など、
自分自身に対してや、
周囲や仲間に対しての
主観的な「評価」は
こちらのほうが高いわけだ。

 

だが、
「痩せる」とか「高い山に登れる」とか
「42.195キロを早く走れる」とか、
そういった「成果」は大して出ない。

 

 

端的に言えば、
「〜しない」行動は客観的な「成果」を生み、
「〜する」行動は主観的な「評価」を生む。

という事が言えるわけだ。

 

 

これらはバランスが大切だ。

特に
「〜する」が過剰であれば、
「評価」の残りカスが自分を圧迫し、
病気になったりする場合も出てきて
あまりいい事がない。

 

 

例えば高価な買い物をしたとき、

「手に入れられたすごい自分」という評価、
「ご褒美を貰える自分」という評価、
「ここまで頑張った偉い自分」という評価、
こういう評価を自分に与える事ができるだろう。

 

だが、その喜びはしばらくしたら無くなる。

 

それは買い物というのは大抵
「商品」が欲しいのでは無く
「評価」が欲しいから行う
「〜する」行動だからだ。

 

この事から、
その時手に入れた「商品」は
「評価」を媒介するだけの
「残りカス」と言えるわけだ。

 

この残りカスが家に溜まると、
「無くなった評価」を表す「残りカス」が
生活を圧迫するわけだ。

 

断捨離が有効なのは、
この「残りカス」によって
圧迫されていた空間を取り戻し、
「無くなった評価」を捨ててしまう事で
また新たな「評価」を
得る事ができるようになるからだと言えるだろう。

 

 

同じように、
仕事で「〜する」ばかりだと、
初めはいいが、だんだん辛くなる。

 

残業が減らないとか、
上司がムカつくとか、
同僚への嫉妬が止まらないとか、
正当な評価を受けていないとか、
とにかく辞めたいとか
そういった事態に陥る。

 

これは形は様々だが、
「成果」だと思っている
「評価の残りカス」で
身動きが取れなくなっている状態なのだ。

 

こうなってきたら、
頑張って「〜する」のは逆効果、
悪い状態は加速してしまう。

仕事で鬱や自殺なんかが起きるのは
ここに起因しているわけだ。

 

適度なら良いけれど、
余りに多いと命も奪う。

 

 

翻って、
「〜しない」はやりすぎても
仙人や僧侶のようになるだけで、
病むことも死ぬこともない。

 

そこに近づくほどにわかるのは、
何もしなくても
人は愛されるということだ。

 

仏教に出てくる
仏陀の悟りとは
まさにこれそのものだったりする。

そして、「〜しない」という行動は、
僧侶のような生活をしなくとも
それを気づかせ体感させてくれる。

 

 

迷ったら削る。
困ったら捨てる。

これは、僕が企業の職場改善などで話をする時
必ず伝えている言葉だ。

 

普段は、「〜する」で
自分の人生を充実させ、彩り豊かにするのは
とても素晴らしい事だと思う。

 

だがそればかりだと
何かに行き詰まったり
なんと無く違和感が拭えなくなってきたり、
なんだか人生が空回りしたり、
仕事がうまく行かなかったり、
そんな時が必ずやってくる。

 

その時は、

迷ったら削る。
困ったら捨てる。

これを思い出して欲しい。

 

「〜しない」という行動は、
初めはなかなかわかりにくい。


だが、やればやるほど
少しずつ理解できるようになるはずだ。

 

 

そして徐々に
必要な時に必要なぶんだけ
「成果」と「気づき」を
あなたにもたらしてくれるようになるだろう。