旅行エッセイのようでもあり、才がありすぎるのだろうか、最後の方になると異なる考察が入る。



さびしい、という感触はこの人の小説における風景描写や文脈につながるものである。


自分の経験でさびしい町は何処かと考える。

多分旅行で行った町にはなかった。


親戚の住む町は十分さびしいところだったが、子供時から何度も訪れるとさびしいという感覚ともちょっと違う。


観光でさびしい町に行く理由は貧乏人には無い。

車での旅行で通り過ぎた町にはさびしい町は幾つかあった。 でも、そこは目的地では無かっただろう。


学会で訪れた町。日本では概ねそこそこの規模の都市で開かれる。

海外の学会には行ったことが無い。

色々な国の町に行けるのは教授という職の役得なのか。