新しいPCに慣れるには、まだまだ時間が掛かりそうな野犬です。
でも、中途半端になっていたゲージの話をやっつけておかないと気になるので、昨日の話の続きを書くことにします。

注射針の太さを表わすゲージというのはどやって決まっているのだろうという話です。

ネットで検索をすると、
1インチ=約25.4㎜を割ったときの数字に関係しているのだという説明を多く見かけます。
曰く、
18Gなら、25.4÷18で、1.4㎜が針の外径となるというのです。

ここでついにでた!
米国尺貫法のインチ!
これが、一昨日からの話題にしている銃口と注射針の関連性です。
として、この話を落としたいのですが、
実はそうはいかないのです。

昨日の記事で写真を拝借してきたテルモのサイトを見てみますと、
コチラ
18G=外径1.2㎜
19G=1.1㎜
20G=0.9㎜
21G=0.8㎜と、ほぼ0.1㎜刻みになっています。

ただ、00.5㎜刻みや0.2㎜でゲージが一つ違うというところありますね。
このゲージのように数字が並んでいると、それが表わすサイズも当然数学的な配列になっていると思いがちですが、そうとは限らないという例ですね。
現場で使いやすいサイズがあって、それに見合った製品が作られて番号がふられているという感じです。

そもそも注射針の太さの元になった、
バーミンガム・ワイヤ・スケールもそんな感じです。
19世紀の後半のイギリスでワイヤー(まあ針金だと思ってください)を商品として取引するときに、太さを決める必要が出てきました。
そこで、細い針金をの直径を測るよりは、単位面積あたりを通る針金の本数から、太さの単位であるゲージ数を決めたのが始まりです。また、このときに単位面積はインチ法だったようです。

でも、たぶん細かい精度が求められる時代になってきて、
メートル法では半端がでる外径の大きさ基準には不都合な面が出てきたのだと思います。
このベーミンガムのスケールは次第に廃れていって、今も残っているのは、インチ大国のアメリカだけになっています。

メートルに馴染む国の人間から、半端な単位に見えるインチ、ポンドやガロン、アメリカってほんとうに面倒な国だと思います。

国際単位ではガラパゴスのアメリカですが、
ほかのことではまだ、自分たちの基準を押し付けようとしてきます。
グローバルスタンダードとか言ったりしてね。
TPPとか、まさにそうです。