今日はかつて私の店で働いてくれていた
なつ、というホステスと5年振りに再開し
昔話や同業者あるあるで盛り上がりつつ
自分の今後の進退についても話していました
なつはかつて私の店でビジュアル
TOP3に入る程の美人さんでした
しかし悲しくもビジュアルだけが強みであり
接客力は低く出勤も安定しない
そんな管理の難しいなつを
私は『魅せ玉』として使っていました
『魅せ玉』とは来店が頻度が少ない
お客さまや一元さんの席にはあえて着けず
近くの席にだけ着けて店のホステスの
ビジュアルレベルを高く見せたり
容姿だけで人を選びそうな人の卓に
2~3セット目の延長交渉にだけ着ける
という使い方を言います
勝負どころでは使えないが
店の顔面偏差値を上げるには
欠かせないそんな位置づけだった
彼女と久々にあった感想はまず
相も変わらずいい女でした
しかし、かつてとは違い
多くの苦労や困難、挫折
そして沢山の理不尽や不合理に
さらされたことによって彼女は
傷だらけでも美しく輝いていました
かつての自分には輝かせることができなかった
逸材の成長した姿には自分の無能さを
痛感せざるを得ませんでした
しかし、5年の歳月を経て
可能性に満ち満ちている彼女の姿を見て
ホステスという若く純粋な人が自分の元で
働いてくれているということは
一生で最も輝く瞬間を
捧げてくれているのだということを知り
その尊さと稀有な出会い
そして黒服という職業がいかに
重要かを改めて感じました
そして、私は見違える程素敵な人に変化していた
彼女から黒服は楽しいですか?
と問われました
私は今現役ではないのですが
言うまでもなく楽しいです
20代という多感で生意気
だけれど成長性と可能性しかない
そんな素敵な人たちに出会える
その上ホステスが
今まさに成長していると実感できる
そんな瞬間を肌で感じ手に汗握る
仕事を他に知らない私には
黒服という仕事が本当に楽しい
と彼女に伝えました
無論ストレスで激やせしたことや
お酒が理由で体を壊したこともあります
従業員に金を持ち逃げされたことも
ありますし他人から暴力を
振るわれ怪我をしたこともあります
世間から白い目でも見られますし
周囲に不用意には話せないことも分かっています
しかし、それでも尚この仕事を好きだと思う
私はきっと酔狂なのかもしれません
そしてなつ自身も多くの経験を経て自分が
キャバクラという職業が好きだということが
最近ようやく分かったと話していました
私はキャバクラを始めようと思って
始めたわけではありません
生きる為に必要だったので始めました
しかしそんな理由で始めた仕事が
自分の天職だということに気づくには
多くの歳月を要しました
悩みもするし困りもするけど
改めてあの場所に戻ろうと思います
きっと次は自分の番だな