長らく日本文学専攻4年生の必修科目を担当してきて毎年全員のレポートを読んできたわけだが、カリキュラムの変更でこの仕事も御役御免と相成りました。
最後を記念して今年のレポートの題材となった作家について紹介しておこう。
レポート課題はこういうもの。微修正してますが、ここ十年ほどだいたい同じようなテーマを取り上げています。
◎レポートテーマ:
一人の作者を選び、日本において〈仲介者〉によって、どのような作品を作る作者としてイメージが広められているかを資料を集めて調査する。さらにその作者のテクストを1つ以上取り上げてイメージに縛られない別の観点から自分自身による読みを創り出す。
◎字数:3000字~6000字(必然性があれば6000字を超えてもかまいません)
まずは二人以上が選んだ作家。数字は合計数と創作・評論コース/言語・文学コースの内訳となります。さすがは漱石。
夏目漱石 8(3/5)
谷崎潤一郎 6(0/6)
樋口一葉 4(3/1)
芥川龍之介 4(0/4)
宮沢賢治 4(1/3)
太宰治 4(0/4)
江戸川乱歩3(2/1)
夢野久作 3(3/0)
村上春樹 3(3/0)
森鷗外 2(2/0)
三島由紀夫 2(2/0)
題材として選んだ人が一人しかいなかったのが以下の作者たち。
コース別に分けたけれども、海外の作家を選んでいるか、日本古典の作家を選んでいるか、という点で一応違いが出ているようですな。
創作・評論コース
東浩紀
安部公房
アンデルセン
石井桃子
井上ひさし
江國香織
大森元貴
(ダグラス)クープランド
クリスティ
幸田文
許斐剛
坂元裕二
新海誠
園子温
ダ・ヴィンチ
つかこうへい
手塚治虫
西尾維新
back number
早坂吝
はやみねかおる
藤子・F・不二雄
又吉直樹
町田康
湊かなえ
村上龍
山田尚子
米澤穂信
HOCC
言語・文学コース
伊坂幸太郎
泉鏡花
池井戸潤
井伏鱒二
打海文三
岡崎京子
岡本太郎
尾崎紅葉
加藤シゲアキ
北原白秋
曲亭馬琴
栗山"HaL"ヰヱス
坂口安吾
山東京伝
重松清
谷川俊太郎
鶴屋南北
中島敦
中原中也
宮崎駿
椋鳩十
向田邦子
村田沙耶香
モスコミュール
森見登美彦
与謝野晶子
吉本ばなな
ANARCHY
ちなみに十年分くらいは過去のレポートを保存しているので、2010年代における日本文学系の大学生の読書傾向の変化なども調査できるのだが、正直めんどくさい。
そういえば、最近訃報が報じられたばかりのさくらももこは、かつてはよく題材として取り上げられていたが、必ず祖父との関係がマンガやアニメとは違うものだった、という話が紹介されていたものでした。みんなけっこうショックだったようですね。
作者なんてそんなものです、という話も今年で最後ですね。