・映画館の思うつぼにはまって日本の映画産業を支える大監督の新旧作品二本立て大会~

・旧作の方は実は映画館で見るのは初めて……のはず。もう細かい記憶は時の彼方。少なくとも最初の公開当時は受験生だったために見ていない。

・さすがにテレビで見るより音は良くて、カーチェイスの直前の場面でスーパーチャージャーが回る「カカカカカカ」という音が鳴っているのに気づいた。

・セリフのある場面や動きのある場面はだいたい覚えていたが、夕日に照らされながら背中丸めて黄昏れているカットや直後の主観描写と思われる湖をパンするカットなど、静的なところはけっこう忘れていた。LD持ってるのにねえ。

・圧倒的なテンポの良さで別世界に連れて行かれる感じにはあらためてしびれてしまう。緻密に計算されたみごとな絵空事だ。

・しかし、新作を見ると最初の監督作品のテンポの良さや人物描写が、非常に禁欲的に作られたものに見えてきてしまう。今回は全く抑制していませんからねえ。
あまりにも力の入りすぎた描写に何度も笑ってしまいました。

・特に前半のクライマックスのスペクタクル(な映像)には圧倒された。映像の力だけでこれだけ情動をゆさぶられるのはたぶん11年ぶりだ。
この二人に比べるなら、押井守は結局〈映像の人〉ではないということがわかってくる。彼の作品で同じような状態になったことはない(と思う)からだ。

・後半はそこまでの盛り上がりはなし。しかし、もう一度同じレベルの映像を作らなければならなかったとしたらスタッフが死んだり、また公開延期になっただろうからこれはやむをえない。

・全体の印象としては、絵柄は全く違うがキャラクターとか世界観とか諸星大二郎の世界を動かしたらこんな感じになるかも、という気がした。
といっても、彼の書いた人魚の話とは全く関係ありません。
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・そういえば主人公の中間形態はクトゥルーちゃん(そういえばドラマに彼女は出ていたのだろうか?)に似ている。

・なお話や設定のつじつまとか気にかけてないので、伏線をすべて回収した素晴らしい最終回が好きな人にはおすすめできません。

・今日は囚われのお姫様が初めて恋を知る話を二つ見たわけだなあ。

・他に共通点としてはパン・チルト・ズームの使い方なんかは時間が経ってもそれほど変わっていない感じでした。