北海道の星が主演した映画を見る。

・描写・叙述によって観客をだます映画で、このやり方は映像作品にしかできないものだろう。小説だったら、時間構成などをずいぶんいじらないと同じ効果は出せないはず、と思っていたらどうやらノベライズも出ているよう。どんなんだろうか?

・ケビン・スペイシーがアカデミー助演男優賞を受賞した映画をちょっと連想したが、あちらは小説でも表現可能なものを、映像にすることで観客がよりひっかかりやすくしている(または、作中人物が言葉でだまされ、観客は映像でだまされる)わけなので、同じには考えられないのだろう。

・叙述トリックの場合、読者や観客だけをひっかけるものと、作中人物をだましつつ読者や観客をひっかけるものの二種類がある。
発表当時フェアかアンフェアか話題になったあの名作ミステリは後者であり、数年前に本格ミステリ大賞を受賞した、本格ミステリとしてフェアか否かが少し話題になったりした小説は前者である。同じ作家がその後書いたマラソンを題材にした小説もそうだった。

・個人的には読者・観客だけをひっかけるタイプは肩すかしを食った感じがしてしまうので、この映画がそうではなくてよかったよ。

・ちなみに映像は多様に解釈が可能である、ということを利用した映画でもあり、その点ではメタ映画的なとらえ方もできるのかもしれない。