☆本画像は著作権フリーのHPよりお借りしています。
なんとなく書きたくなったので【ブックレビュー】です。
別ブログで読書感想文を書いていたことがあったのですが
やめた時に、再開をというお声をいただきました。
゜☆゜+.☆゜+.
当時は月末にまとめて読んだ本をUPしていたので、
同じ形式ではありませんが、
月1回くらいは【最近読んだ本】だとか
【記憶に残っている本】、
【印象的な言葉を遺してくれた本】を書いてみたいと思います。
情報って流れてしまうものだけど、
良質な本は常に私たちの感性を豊かにし、
【自他の心のありようを想像する力】を与えてくれます。
そのことをおしえてくれたのもまた、書物でした。
*,.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*
今回は【なでし子物語】を取りあげます。
過去の感想文の書き直しですが、時の経過とともに
私の捉え方も変わっているはずなので。
すでに
【天の花】
【地の星】が続巻として発売されていますし、
今は【常夏の光】が連載中だそうです。
゜☆゜+.☆゜+.
表題の自己肯定と自立・・・。
誰かに【自分】を否定されたり、
歩みの足をくじかれる経験をたくさんすると、
時に【自分】ではなく【相手】の顔色を見るように
なってしまうことがあります。
生きていくために、自分ではなく
他人を主軸に置いてしまうようになる。
過去に経験したのと同じ悲しい経験をしたくないから。
このお話の核心は、
自分を受け入れることができなかった主人公が、
周囲の人たちとのかかわりを通じて、
少しずつ自分を取り戻し、
自立していこうとする面にあるのだと私は思います。
実行するとなると難しいこともあるのですが、
でも、以下のことはとても大事。
【どうして】というような状況にあったら、
【どうすれば】というように置き換える。
辛い時ほど、下を向いてうつむくことなく、
顔をあげて堂々と生きる。
下を見て歩いていたら、大事なものを見つけることが
できなくなってしまうでしょう?
【自立、かおをあげていきること。
自律、うつくしくいきること。
あたらしいじぶんを、つくること。】
~本文より引用~
この言葉と【どうして】のくだりの文章に
出会うことができるだけで一読の価値があります。
随所に、端正で丁寧な、
それでいて本質を突く言葉がちりばめられているので、
宝石箱を開けたような気分になります。
行き詰っている時、
お気持ちが落ち込んでいる時、
神聖な言葉に触れたい時、
感性を豊かにしたい時、
なんかこう元気がない時、
豊かな読書の時間を持ちたい時、
などにおすすめです。
読書の秋、には少し遅すぎますでしょうか。
秋の夜長の一冊にご関心がある方はどうぞ。
詳細:なでし子物語/伊吹有喜 ポプラ社
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