「気づかない人々」

ジャニーズ性加害事件に思う

こんにちは、マユリです。ジャニーズ性加害事件が問題になっています。

報道しない自由

今回、ジャニーズ性加害事件で炙りだされたのが、新聞、HNK,　民法各局など大メディアの徹底した報道規制です。2022年度の「報道の自由度ランキング」で、日本は180か国中71位（今年は68位）という驚愕の結果でしたが、きしくもその国際評価が妥当なことを立証してくれました。

「報道規制があるなんて、それはロシアや中国など外国の話」と他人事のように能天気に構えていた日本人に、事実を突きつけてくれたのです。

ちなみに、忖度という言葉には「自主的に気を使って」という意味合いがありますが、この状況はすでに忖度の範疇を超えてます。言葉のニュアンスに影響されないよういしなければいけません。

気づかない人々

問題があるのはメディア側だけではありません。

驚いたことに、ネットの投稿欄を見ていると（さすがにこの頃では減ってきていますが）元ジュニアが会見した4月の段階で「彼の言ってることが本当なら・・」と前置きをつけてコメントしている投稿が結構ありました。

この期に及んでも、たんなる都市伝説かゴシップの類と思っている人がこんなにいるんだ・・・ちょっと衝撃的でした。いやいや、長年にわたり多くの人が証言して、民事訴訟で事実が確定し、イギリス国営放送（BBC）が放映しているにも関わらずです。

参考記事　ジャニー喜多川は、どのような性加害をしたのか？

真実性が認定されたJr.への「わいせつ行為」

https://www.theheadline.jp/articles/814

人は自分の経験から類推して他人を理解する

人は他人を理解するとき、自分の経験から類推する習性があります。人生で身近に接する人の数など、たかだかしれています。その少ない経験値から、世の中のさまざまなことを理解しようとするのです。

その結果、自分の周囲と違う類の人については理解が及びません。イメージできないのです。

風俗に沈められた娘

1５年以上前ですが、20代半ばの風俗嬢の方が来られたときのことです。

「同棲している彼が行方不明なんです。」聞けば彼女は風俗嬢で、彼氏はいわゆる「ひも」です。大学生の時スナックでバイトをしていて知り合ったとか。

「去年、彼は一人でオーストラリアに行ったんです。最後に豪遊してから死のうと思って1か月で200万カードを使ったんですけど、幸い死にきれずに帰ってきました。私、週5日出勤して1か月で200万返済したんです。」絶句！！・・このレベルの人は意見したら聞く耳を持たないどころか、二度と来なくなるので黙って聞いていました。

「占い師さんにみてもらったら、「彼はもう死んでるので探しても無駄だよ」といわれました・・・」　

占い師さんグッジョブ！そう、ここは死んだことにして、この娘を悪魔のようなひも男と別れさせようと思い、「もう死んでるから、探すのをやめて供養してあげて。実家に帰って供養の仕方を親に聞いてね」とアドバイスしました。ちなみに、お父さんはふつうのサラリーマンとのことでした。

気づかない親

彼女が報告にやってきました。

実家で檀家のお寺を聞いたら「いったい誰の供養なの？」てお母さんに聞かれて、「彼氏が死んだかもしれない」て言ったら「この子はそんな大変な目にあって」ってお母さんずっと泣いてたんです。

「風俗してることは言ったの？」

「いうわけないじゃないですか！彼氏が自殺したらしい、とだけいいました。」

ちなみに、彼女は親には「ウエディングプランナーをしている」といってました。大学時代、ウエディングプランナーの専門学校にってたので、親はそれを信じているのです。

きっとこのお母さんは人生で今まで風俗嬢にあったことがなかったのでしょう。この人にとって風俗嬢とはテレビのドラマや映画に出てくる空想上の人物で、自分の身近に（ほかならぬ我が子ですが・・）いるとは思いもつかないのです。

彼女は一見、学生かフリータのようでしたが、ジャージにブランド物のサンダルとか、すぐ近くでもタクシーひろうとか・・わかる人にはわかるところがあったのですがーーー

「もう一回かえって供養して」と帰らせても、この親、永遠に気付きません。彼女は自力で風俗から上がることは無理だろうから、なんとか親元に帰したのに、何べん実家に帰らせても・・・何、この親！なんだか、腹たってきました！

気づく能力の大切さ

人生を生きる上で「気づく能力」は大事です。　

気づくためには、人の話を鵜呑みにせず、よく観察して、様々なアンテナを張って状況判断する習慣をつけることです。彼女の親御さんにそういう習慣があれば、この娘さんも助かったように思います。

「風俗もりっぱなお仕事だしいいんでは？」いや・・・彼女、稼いだお金すべて持ってかれた上に、性病に悩まされていたんです。

これは、個人レベルの話ですが、ジャニーズ性加害事件も、50年近くも言われ続けていながら、ここまで放置してきた日本という国は、あるい意味、 気づかない能力にたけた人々が溢れている国なのではないでしょうか。

想像力の貧困さが事件を放置させた

ジャニーズ性加害事件も、長年いわれながらも社会的な一大事として認識されなかったのは、多くの人が、男の子に対する性加害が「自分の身近な出来事から類推することができず、リアルな現実としてイメージできなかった」ことが一因にあるように思います。その結果、事実であるにも関わらず、一種のファンタジーのように受け取られて、都市伝説扱いされてきたのです。

もしこれが、女の子ならもっと早くに世間が騒いでいたように思います。なぜなら「女の子が性被害にあう」という事は、多くの人々にとって身近なこととしてイメージできるからです。

「報道しない自由」を謳歌するメディアと、「気づかない能力」にたけた国民、この組み合わせが約半世紀にわたって大規模な性加害事件を放置してきた要因ではないでしょうか。

「報道しない自由」

何故ジャニーズ性加害事件は報道されないのか？

こんにちは、マユリです。

「社会的に関心のある出来事」をサイキックリーディングするのがマユリのメルマガの趣旨なので、3月のBBCの放送以来、ジャニーズ性加害事件も何度かリーディングして掲載してきました。

そこでも話題になったのは「なぜ、これほどまでに、ジャニーズ問題は報道されないのか」です。

某歌舞伎俳優のセクハラ・パワハラ疑惑+一家心中事件は、お昼のワイドショーでも盛んに報道されているのに、ジャニーズに関しては、未だに、とりあえず触れておこう程度です。この違いはどこから来るのでしょうか。

「気づかない人々」は受け手側の問題ですが、「報道しない自由は」発信側の問題です。発信側をここまで忖度させるものとは何なのでしょうか。

伊藤詩織事件と酷似

外国特派員、性加害事件ときいて、思い出されるのは伊藤詩織さんの事件です。

2017年、若手ジャーナリスト伊藤詩織さんが、当時TBS記者だった男性から、職務上の立場を利用した性加害をうけたことを告発しました。当時も、日本国内の壁を感じたから外国特派員協会で会見を開いたのでしょうが、勇気をもって告発しても、結局容疑者は逮捕されることもなく、有耶無耶になってしまったのです。

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