1年前の話 #2 | 戌年牡羊座の日常

戌年牡羊座の日常

その辺にいる人の気まぐれblog

案内された病室には全身麻酔からまだ覚めず寝たままの次男。

点滴されて、導尿カテーテルも入って、足には酸素濃度計。

なんとも言えない気持ちになりながら入院書類をひたすら書く。



夜、検査結果が出て整形外科医から説明を受けた。



診断名は脊髄硬膜外血腫



血腫が脊髄を圧迫してるせいで排泄障害や足腰の麻痺が出ているとのことだった。

血腫のある範囲がとても広く、治療をどう進めるか判断に悩んでいる…と話された。


手術の場合、

頚椎・胸椎を後方から切開し、椎弓?を左右に開いて、脊髄を除圧する手術をして血腫を取り除くらしい。でも1歳の子にここまで広範囲に血腫がある症例があまりない?ようで、転院可能な範囲であちこち問い合わせたけど執刀経験がないとの返事ばかりで…。手術をするなら小児科と整形外科でチームを組んで善処します、と。

デメリットは術後感染と、小さい子にその手術をすると成長過程で脊柱側弯症になって背が伸びなかったり、治療のためにまた手術をするリスクが高い、ということだった。


対処療法の場合、

投薬で血腫が引くのを待つ。

デメリットは脊髄圧迫の状態が続くから麻痺が残る可能性がある。


手術と対処療法、どちらかを推してくることはなく、親御さんが決めてくださいと言われ…しばらく時間をもらって夫と相談。



医師が離席したあと、夫と共に深いため息をついて2人とも涙が溢れた。

夫は、夫の母が病気で早くに亡くなってるから遺伝的なことをすごく心配してして義父に連絡してみたり。今回の件はその可能性はないと否定されて少し落ち着きはしたけど。

私は私で、悩まずにもっと早く判断してかかりつけ医に行けば良かったと。背中がずっと痛くて辛かっただろうと後悔…。


治療方針は、親としては予後が良い方が勿論良い。

でもリスクが高いと言われても医師が必要だと判断するなら手術を受ける…よね?って。


そう話していたら、説明をしてくださった先生と一緒に主任の整形外科医も来られて改めて説明をしてくださった。

主任先生もどちらかというと手術の方がリスクが高いから回避できるならその方が良いけど…血腫の範囲がなぁ…とやはりとても悩んでおられた。


ひとまず、

手術をする方向で進めておくことにする、

ただ最終判断は明日もう一度MRI撮ってからにする、

と決まった。

麻酔科医から説明を受けて、同意書をたくさん書いた。

手術になることを想定してして今晩・明日は絶食、水分は決められた時間まで可、ということになった。


夫が自宅に留守番させてる子達がいるし帰宅しようとしていたら、今度は小児神経の先生が来られてまた説明をしてくれた。昼間救命センターで次男を診てくれた先生。

麻痺のことについて色々聞いたけど、すごく慎重に言葉を選んで話される方だった。

手術をしたとしても良くなるとは言えないし、しなくても麻痺がなく過ごすことが出来るかもしれない。同じ病気でも人それぞれだから…、しっかりサポートします、と。


先生が退室されてから改めて、、、

もし麻痺が残ったとしても命はある、

生きてるんだから、

頑張らなきゃね。

子の親になって不安に思うことは増えたけど、今回は飛び抜けて不安になった。



この日の夜はすごく長い時間に思えた。