合格発表の日。
東大はネットでの合格発表を行っていたので、私はハラハラしながら、発表の時間の30分前くらいからサイトへのアクセスを繰り返していた。正直合否は完全に五分五分だった。
時間になり、恐る恐る、震えながら、ほぼ泣きながらサイトを開けると。
私の受験番号はそこにあった。
東大生になった瞬間だった。
ハーバード大学の結果発表はまだだったので若干複雑な感情はあったが、とにかくもう、憧れの東大生になれたことが何よりも嬉しかった。
先生に報告するため、学校へ向かうと、廊下にTがいた。友達と嬉しそうに話していた。京大医学部に合格したらしい。
「受かったんや!おめでとう」
勇気を出して言ってみた。しかし彼は、「ああ。」と答えたのみだった。私の合否にも完全に興味ない様子だった。
この答えを受けて、もう私の中の未練は完全に消えた。ありがとうの一つも言えない人に、もはや未練はない。
私は吹っ切れて、彼のことは忘れることにし、夢の東大生活に胸を躍らせた。