だが、順調だった遠距離恋愛も、少しずつ綻びが出はじめた。
原因は、一言で言うと私のメンヘラ化である。
しかも、恋、という面ではなく、彼自身に対して複雑な感情を抱きはじめたのだ。
まず、付き合ってから足掛け三年ほど経つのにまだ親にも言っていないこと。そのために、好きな時に電話ができなかったり、家に手紙を送れなかったり、家でばれるようなプレゼントを渡せなかったり。
という数々の不満が蓄積し、うーーん、という感じになっていた。
だがこの感情はそこまで深刻ではなかった。
一番辛かったのは、彼に対する嫉妬心だった。
彼の周りの女の子に対する、などではなく、人間としての、彼自身に対する、嫉妬だった。
彼とのラインでは、しばしば、彼が医学部でどんなに難しい勉強をしているのか、どれだけ忙しいのか、大変なテストがあるのかなどが話題になった。
とても大変そうだった。
だが、私としても、アメリカのトップといわれている大学(ハーバードじゃないんですよ!というアピールです)で勉強一筋で生きているというプライドがある。絶対私の方が忙しい。絶対私の方が大変。そう思いたい気持ちが邪魔をして、素直に頑張れ、と言えなくなった。
また、彼は、私が全く知らない医学知識を学んでいる。私が知らないことを勉強している。そのことに対し、私はとてつもない劣等感を持ち、それを払拭するためだけに医学部に入りなおしたいと思うほどであった。
彼は、私がもし何かを抱え込んでいたらすぐに言え、と言ってくれていたので、私はこの感情についてを彼に話すことにした。