子どもの短所を長所として見ることができません、という悩み | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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こんにちは。和久田ミカです。

 

先日の初級講座で出た質問をシェアしますね。

 

(ほかの講座で学んだのですが)子どもの短所をリフレーミングして、よいところを見ればいいというのは わかってるのですが、なかなか できません。

 

うん。できないと思うよ。

だから、うちの協会では、

 

「子どもの長所 ”だけ” みましょう」

 

というリフレーミングはしていません。

*でも、この考え方で救われる人もたくさんいると思うので、批判しているわけでなくて、好みの問題で話してます

 

 

そもそもリフレーミングは、「肯定的な側面を見る」ための方法じゃないの。

 

いろんな方向から物事を考えるための手法。

 

●東京タワーを横から見たら △。

 

●上かたら見たら□。

 

●立体的に見たら四角柱 東京タワー

そんなふうに、いろんな角度から物事を見ることが目的。

 

 

どの形が正しいわけでもないから、

 

「”短所” という角度から見るのではなくて、”長所” という角度で見ましょう」

 

という考え方は 違和感があるのねん。

 

・参考記事
他人がどう思っているのか 気になるときは



というわけで、うちの協会では、いわゆる

 

「よいところを見ましょう」

 

というワークをしません。

 

コーチングでは 

 

「良い」「悪い」

 

という価値判断をしないしね。
 

 

おとなしい子どもを見て、

 

「育てやすい!これは 長所だ」

 

と思う人もいれば、

 

「自己主張ができない!これは短所だ」

 

と判断する人もいます。

 

結局、大人側の好みの問題なんだな。


んで、禅問答みたいだけど。

 

長所だと思うことが善

短所だと思うことが悪

 

でもない。

 

「この人はそう思ってるんだ」というだけのこと。

 

もし、あえて うちの協会で「短所長所」を扱うとしたら、

 

「”おとなしいお子さん” を見ていると、モヤモヤするのですね。

  モヤモヤってどんな感じ?何が起きるような気がするの?」

 

そんな感じで聞くかな。

 

 

受講生さんから、もし、

 

「自己主張ができないので、不安で…いじめにあったらどうしよう…」

 

というような答えが返ってきたら、
 

●どこまでが事実で、どこからが妄想なのか

 

●今 生活で支障が出ていること

 

●コントロールできること、できないことに分ける

 (今できること・受け入れるしかないこと)

 

についても 聞いてみるけど。

 

もしそこで、インストラクターが

 

「自己主張ができないのは、育てやすい証拠ですよ!」

 

なんて アドバイスしても、心配はぬぐえないと思うんだよね。

 

受講生さんが、笑顔で

「そうですよね!」

 

と答えたとしても、腑に落ちない人もたくさんいる。

 

(少なくとも私は、心の中でジタバタ抵抗するわー)

 

 

だって、無理やり 自分をコントロールしようとしているんだもの。

 

「私の考えは間違っているから、直さなくてはいけない」
 

って。

 

 

じゃあ、何を見ていけばいいのか、ということなんだけど。

 

まず最初にすることは、価値観(=思考のパターン)を知ること。

思考のパターンに良いも悪いもないから、フラットに見てみるということ。

 

 

まずは、思ってることを話してもらう。

 

「私」を主語にして、とぎれとぎれでも、全部吐き出してもらう。

 

 

「子どもがおとなしいと不安になる…。

 

 自己主張できる子どもに育ってほしい、という願いがあります。


 よく考えたら、私も自己主張できなくて困ったから、自分を重ね合わせて、” 私のようにならないでほしい!” と思ってるのかもしれない」

 

こんなふうに。

 

 

んで、感じてみる。

 

↑この3行の「 」から見えることって何だろう?

 

 

 

ひとつは、自分の価値観の偏り。

 

ここでは、

 

「自己主張できることが よいことだ」

 

と考えているということ。

 

まあ、できるに越したことはないけどね。

 

できなくても、幸せに生きていくことはできるはずなのだけど、モヤモヤするのだよね。

 

 

●おとなしくて まわりの人に合わせることを、なぜ「問題」だと感じるのだろう?

 

●何がきっかけで、悪いことだと思うようになったのだろう?

 

●そこに、どんな「こわさ」や「悲しみ」や「もどかしさ」があるのだろう?

 

●(自己主張ができなくて困っているのであれば)ご家庭でできることは何?
 

●お子さんは、何のために自己主張をしないのだろう?(行動の目的)

 

●反対に、受け入れるしかないことは 何?

 

よいとか悪いとかではなくて、物事を因数分解して 考えていくのです。



次に、根っこの部分。

 

ジーっと感じると見えてきます。

 

それは「こんな私ではダメだ」という「自己否定」です。

 

根っこの部分に取り組まないと、何も変わらない。

 

 

(安直に言うなら)このケースは、

 

「こんな私でもいい」と思えたら「子どももこれでいい」

 

と思えるの。



「それがむずかしいんですぅ~」

 

って声も聞こえてきそうですが、ライフワークとして そこに取り組んでいったら、人生変わるんだけどな

 

…と思います。

だって、せっかく子どもが教えてくれたことだから。


正しい答えを求めたり、すぐに成果が欲しい、

と思うと「むずかしい」と感じるかもしれないけど、本当はそこが近道なんだ。

 

(方法は、ブログにもいっぱい書いてありますし、講座でもいろいろやります。取り組み続けることが大事。)

 

 

根っこを見ずに、枝葉ばかりを見ていても 問題は あっち行ったり、こっち行ったりするだけです。

 

私は、根っこをみたり、枝葉をみたりと、全体を見ていった方がいいなーと思うなあ。

*個人的な感想です。腑に落ちるときは、短所を長所として見てみるのもいいのではないかな、と思います。

 

 

うちの協会=子どものこころのコーチング協会の講座はこちら



 

あと、追伸。

 

いっぱい小さい文字で、エクスキューズを入れました。

 

まどろっこしいよね。すみません。

 

私のブログを読んで 答え合わせをしているインストラクターも多いと思うので、

 

「私の考えが間違ってる!?」

 

とか 180度向こう側に行かないようにという思いから入れました。

 

個々人は、いろんな考え方があってよし。

 

あくまでも、協会の方針として、コーチングの考え方として、書きました、というメッセージです。

 


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