心理学から見る妖怪ウォッチ | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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3つの「聞く」技術があれば、子育てのムダ叱りも イライラも ストレスも 減ります!
小学校教員 9年間の経験を生かした、子育ても 生きるのも 楽になるヒントが詰まっています。

こんにちは。和久田ミカです。

スーパーのお菓子売り場やおもちゃ売り場に行くと、娘が不機嫌になります。

「ポケモンがどんどんなくなって来てる…」

娘は、3歳からずっと、ポケモンの大ファンなのです。



でも、最近は、

「クラス全員が見てるから」

という理由で、妖怪ウォッチも見ています。


私もたまにいっしょに見るのですが、意外とおもしろい。

アラフォー、アラフィフが喜びそうな小ネタが満載なのです。

こりゃー、はやるわ~、なんて思いながら見ました。



テレビ東京 妖怪ウォッチHPより



そして、心理学的な要素があることに驚きました。

それは、何か問題があったら「ん!?これは妖怪のせい?」と考える点です。

妖怪を見つけ、召喚したら(退治したら)、問題はなくなります。


これを心理学では「外在化」といいます。

簡単に言うと、

「あなたが問題なのではなく、問題が問題である」

という視点です。



身近な例でいうとね、「いたいのいたいの飛んで行け~」も外在化です。

「いたみ」というものを「もの」のようにとらえて、それを飛ばしちゃいます。

そうすると、あ~ら不思議、痛みが減ったりします。


つまり、

「痛み(問題)」=「私自身」

ではなく

「痛み(問題)」は自分とは切り離されたもの

ととらえるからなのね。

疳の虫のおまじないなんかも、そうだよね。



うちでは、

「宿題、やる気が出ない~」

と娘が言ったときに、

「どれどれ。あ!妖怪がとりついてる!」

とか言って、私が退治するお芝居をすると、娘も乗ってきて元気になる、なんてこともあります。


日本人は、妖怪やおまじないを使って、問題をうまく「外在化」してきました。

先人の知恵ですね。



セッションでも、私はよく使います。

妖怪ウォッチで「問題を起こしているのは 自分自身ではなく妖怪」ととらえるのと同じです。

私たちの中に、いろいろなものがある、ととらえるの。

そうすると、自分を客観的に見る視点ができ、自分とうまく付き合っていくマニュアルも作りやすくなるのです。


たとえば、「私は子どもを怒ってばかりなんです」とおっしゃる方がおられたとします。

「怒り」=「私」=「私はだめだ」

感情に良いも悪いもないのに、怒りを感じている私はよくない、と自分を責めてしまいます。



なのでね、

「私」=「感情」ではない、という視点を持てるように ワークなどをしていきます。

感情は、ただ単に 私の中に「ある」だけ。

取り出すこともできるし、手の上に乗せることもできるし、対話することもできる「もの」として扱います。


これができると、すごく楽なんです。

自分を責めるエネルギーって 膨大なの(/_;)

しかも、自分を責めているうちは、本当の意味で自分を変えることってむずかしいんですね。

自分の中にある「いろいろな問題( と感じているもの )」をただ否定し、おしこめるのではなく、

取り出し、陽の光にあてて、対話していくこと。




変わりたいと思ったら、まず「自分(の中にあるもの)と仲良くすること」が先なの。

自分をいじめ、否定して変われるのは、「行動」の部分だけじゃないかな。

自分自身はそんまんま。なーんも変わっていなかったりします。


土台から 本来の自分に生まれ変わりたいと思ったら、自分を受け入れることが 大事(*^_^*)

妖怪ウォッチについては、

「なんでも妖怪のせいにする子どもが増える」

という批判も多いみたいだけどね。


もう、何でもかんでも「反省」して「努力」すれば変われる、っていう時代は終わったように感じます。

*努力してはいけない、がんばってはいけない、という意味ではありません。

というわけで、今日も「妖怪ウォッチ」を娘と見ようと思います(*^_^*)




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