
●彼らの安全についてだけ話してください。
・「子どもがエイズという病気になることはないから,心配しないでいいのよ」
・「エイズは,風邪のように簡単にうつる病気ではないのよ」など
<ポイント>
・話すときに,具体的な事例を使わないこと。
例えば,「割れたガラスで傷ついて」「針を刺して」など。
・また,「蚊や虫に刺されるとエイズになる」などの間違いをそのままにしておかない
Q 悪い子だとエイズになるの?
A いいえ,悪い人がエイズになるのじゃないのよ。
Q 注射をするとエイズになるの?
A いいえ,注射は病気にならないようにするためなの。エイズにはならないのよ。

● 小学校3年生までの子どもには,エイズの基本的な事実を話します。
・「エイズは,血液に病気の原因になるバイ菌が入ってうつる病気なの。」
・「学校でうつることはないし,エイズウイルスに感染している友達と遊んでもエイズになることはないのよ。」
・「他の人の血液には,触らないようにするのよ。」
・「他の人の血液がついたときは,水道の水できれいに洗うのよ。」など
<ポイント>
・具体的な例で話します。
例えば,絆創膏を貼るとき。
「傷口があると,そこからバイ菌が入ってくるのよ。だから,ちゃんとふさいでおきましょう。」など
・詳しく話す必要はありません。
例えば「セックスとは愛情を表現する方法のひとつで,二人が体を寄せ合うこと」など
Q どうしてエイズになるの?
A 大人になると,自分をちゃんと守れるようになるけれど,うっかり自分を守るのを忘れてしまうことがあるの。
そういうとき誰でもエイズウイルスに感染することがあるの。
けがをして血が出たら,それをお友達につけたりしないようにね。
Q 子どもでも,エイズになるの?
A エイズウイルスに感染している子どもは,ほとんどいないのよ。
でも,お母さんが感染していたら,赤ちゃんのときに
その子どもにエイズウイルスが感染することはあるのよ。

● 思春期に近づいた子どもには,セックスについてもきちんと話す必要があります。
もちろんそれは,親の価値観によって決まることですが・・・
・思春期について。胸の発達や生理,夢精のことなど。
・セックスの意味(セックスとは抱擁やキスと考えているかもしれません)
・血液の働きや免疫について
・子どもの知っているエイズの知識の中で,間違いがあれば訂正し,エイズに対してむやみに悪いイメージを持たせないようにする。
<ポイント>
・正しい情報に接する機会を与えることです。
・エイズやセックスについて話し始めるときです。疑問を的確に表現することが難しいかもしれません。
Q わたしは異常なの?
A 誰でも,その人にふさわしい速さで成長するのよ。
(乳房の発達や性的能力についての関心もあります。)
Q いくつになったらセックスしていいの?
A 年齢や体の大きさでセックスするのではないのよ。
大人になるというのは,精神的にもいろいろな準備が整ったということなの。
そうしたら,セックスについても考えられるようになるわ。
・・・・・
少しでも参考になれば,幸いです。
わたしも次に質問を受けたときには,きちんと答えられるように勉強しなくちゃ,と肝に命じました。
(引用終わり)
あのとき雄たけびをあげた男の子も、もう とっくに 社会人になっています。
私の不用意な一言で 傷ついていないといいけど…。
教員こそ、性について きちんと伝えるすべを 持たなくちゃ、ですね。