過去と現在、台南と日本の各地を旅する場面の対比が繰り返し行われ、スクリーンのカラーがその度に暖色と寒色に変わり、とても印象的な感動を覚えた。
本当に良い映画だと感じた。
不覚にも涙が出た。
おっさんになって涙もろくなってる。
人の出会い。
旅の醍醐味。
旅は次に何が起こるか分からないから面白い。
良いことも悪いこともある。
変化に対応して乗り越える。
臨機応変に。
楽しむぐらいの気持ちで。
そして出会いとご縁を大切にして。
そんな生き方が出来る人は強い。
映画が跳ねてから、台南の娘さんに、出会ってくれてありがとうと伝えた。
娘さんは、
「父ちゃん、急に気持ち悪いこと言わないで。」
と、流暢な関西アクセントの日本語で笑った。
10年前、ちょっとした偶然で出会った娘さんと、今でもお互い行き来している。
台南から年に一度か二度、うちに来て、暫く泊まっていく。
勝手に冷蔵庫を開け閉めしてる。
鍵の置場所も知ってる。
薬飲んでるか、深酒したらダメだと鬱陶しく言ってくる。
普段、「父ちゃん」か「お父さん」と呼んでくる。
うちの次男と並んでいると、本当の姉弟のように顔が似ている。
ご縁に感謝という言葉が一番しっくりする。
私は18×3を越えてしまった。
次の×4まで、人生という旅を青春のような気持ちで過ごせるだろうか。
「なんでも見てやろう」と好奇心を忘れずに、ご縁を大切に、ワクワクした気持ちを大切にしないと。
そんなことを考える契機となった、しっとりとした良い時間。