第2回コンバインド、本日はスピード男子決勝から。

コンバインドとは、スピード、ボルダリング、リードの複合です。


リーチ的にスピード有利と言われた藤井選手が楢崎選手に勝てなかった理由



スピードの決勝、藤井選手と楢崎選手を比べてみます。順位は楢崎選手の優勝でした。

短距離の100メートル走と同様でボルト選手のように背が高ければ、
歩幅が大きくタイムは縮みやすいです。


同様にクライミングのスピードでも、リーチが長ければ、届く距離も大きく、タイムがとても縮みやすいです。


もちろんリーチが全てではありませんが。


最後のホールドまで全く同タイムで両選手きた場合、
そしてそこから同じようなタイミング、同じような距離、力具合で飛び出した場合、圧倒的に手のひら1つリーチの長い選手の方が、タイマーのパネルに触るのが早くなります。


そんなわけで、175センチの藤井選手は169センチの楢崎選手よりもスピードにおいては多少なり有利ではないかと紙面上言われてきました。


しかし、楢崎選手に負けてしまった背景にはどんな一因があるのか?


それは、

藤井選手は足を上から置き
楢崎選手は足を水平に置く

ということです。

どういうことかというと、藤井選手は、ホールドにめがけて足をきちんとその位置に置いているつもりが、2.3センチ上に足を置いていて、そこから足をポンと落としてホールドに乗っているのです。




まず、このスタートからコンマ数秒遅れを取っています。


これが手に足(手で持っていたホールドに足を乗せること)のホールド以外
ほとんど全てのホールドでこのような動きをしているのです。




小さいフットホールドに乗せるときは、まだ差分も少ないですが、大きいホールドをになればなるほど差分が大きくなります。








一方、楢崎選手、

タイミングよく?悪く?😅
お揃いのオレンジのウェアで似てしまっていますが😅


フットホールドの位置をきちんと捉えて、水平に置いています。またに、下から乗せて立ち上がるような時もあります。




大きいホールドも、




足を上からポンと置くような場面はほとんどなく、

上部に行くと、疲れや集中が少しダウンするのか?上からポンとなっていましたので、改善の余地があります!





この地点でタイマーが5.20秒を示しているので、5秒台で戦う世界との差はあと3手というところですね!


スピードでは、じっくり足場を見ることができません。カラダで距離感を覚えこませなければいないのですが、

私たちができるトレーニングとしては、
普段から、自分のカラダの距離感をわかることが大切!

例えば、

⚫️横断歩道渡るのに、どれぐらいの歩幅でいったら10歩で行けるかな


とか

⚫️ボルダリングなら、ウォームアップなど簡単な課題で、オブザべ(下見)をしっかりしてホールドの距離感をつかんだあと、
足場を見ることなく登ることができるか?
(くれぐれも安全だけには注意してくださいね!トラバースでもいいと思います。)


このように
自分の頭で描いている距離感をしっかりとカラダで動かすことができるようにトレーニングを積んでいけば、
スピードだけではなく、ボルダリングやリードにおいても
1センチ1ミリの微細なズレをなくすことが可能になるはずです。


がんばってみましょう‼️









☀️尾川とも子のHP