楢崎選手が登れなかったが緒方選手は一撃したボルダリング課題について分析します。
この課題で明暗が分かれたと言っても良いと思います。
ボルダリング順位は
1位土肥圭太選手
2位原田海選手
3位楢崎智亜選手でした。
ちなみに土肥選手も数トライで登ることができました。
あぜあんなに強い楢崎選手が登れず、ほかの選手は軽々登れたのか??
足りないポイントは3つ!
①足首の柔軟性
②内転筋で足を閉じる
③胸を開く
①足首の柔軟性
緒方選手は、足首を真横に倒せています。楢崎選手は縦に近い。
足を倒すほかの課題においても足首の柔軟性が乏しいのです。
次のムーブでも、緒方選手は、つま先が真下に倒せていますが、
楢崎選手は、斜めになって、つま先が壁側、踵が外側ししかいっていません。これだとヒールで書き込めず外れてしまいます。
原田選手と楢崎選手と比べても同様。
原田選手は、もっと足首の柔軟を生かしてホールドにくっついて密着させています。
みなさんができるトレーニングは、足首をぐるぐる円に回すのでなく、
8の字にしてみてください。意外と難しいです。
寝ながらでもできますよ!
②内転筋で足を閉じる
内転筋が弱い選手は、こういった挟み込むようなムーブは、かなり難しいと感じてしまうでしょう。
では、一般的な内転筋のトレーニングをすれば強くなるのか?と言えば、ある程度強くなるかもしれません。
しかし、やらなくなったら、またそのうち元に戻ってしまうでしょうし、ただ鍛えただけの筋肉で、実際にクライミングで活かせるかどうかと言ったら活かせません。
ボディービルダーのように見せる筋肉だけだったら、どこかの本に書いてあるような内転筋のトレーニングをすればいいと思います。
根本の原因は何なのか?
楢崎選手の本当、姿勢です。
体が丸まったお年寄りを思い出してみてください。
首が前に出て、肩が丸まって、そうすると股が開いてきます。
楢崎選手はそういった感じの姿勢になっています。
日常の姿勢歩き方から内転筋のトレーニングができていないのです。
そこを直さないといくら本に書いてあるようなトレーニングをしても、またすぐ元に戻ってしまうと言うわけです。
緒方選手は比較的姿勢も良く、
体がすーっとまっすぐ伸びるので自然と内股も閉じて
つまり、24時間、日頃から内転筋のトレーニングができているわけです。
無意識に癖付いているってわけですね‼️
まずは、姿勢を正してからトレーニングと言う順番にしてください。
姿勢が悪いチェックは、ガタゴトするときの電車など、
足を開かないと踏ん張れない人は要注意!
姿勢が良いと体の重心位置がいいので足を閉じていても、
ブレないです。
ここで、無理くり足の筋肉などを使って踏ん張る人もアウトです!
姿勢がよく、軸がしなやかであれば、変に他部位を力ませることなく、足を閉じて立ってられます。
みなさんができるトレーニングは、
ペットボトルや本を太ももに挟んで落とさないようにすると言う簡単なもので大丈夫です!
注意するのは、足の筋肉全体を使って本やペットボトルを挟もうとするのではなく、外側の筋肉を緊張させずに内側の筋肉だけ緊張させると言うのが大切です。
これ、案外できなくて難しいですよ〜。
この理由についてはまた長くなりますので次回の記事までお楽しみに。
③胸を開く
難しい言い方に変換すると、
下半身の重心は下げ、上半身の重心は上げる
ということです。
どういうことか?
スローパーを持った時、重心を落とすのが鉄則です。しかし、落とすべきところと、上げておくべきところがあるということです。
緒方選手172センチ
楢崎選手169センチ
原田選手168センチ
原田選手のが背が低いですが、写真だと高く見えます。
スローパーなので、下半身の重心を落としつつ、胸をきちんと広げることで上半身の重心はあげることで、白いスローパーを出す前に
体が持ち上げられ、胸の前の可動域を広げています。
これも実は姿勢!
猫背になっていると、胸の前の可動域がないし、上半身の重心が下がってしまうのです!
また、楢崎選手ら、5.6キロの重さもある頭がおちてしまっているのでこのまま、壁から剥がれやすい状態になっています。
また、胸を開くことで壁に入り込むこのようなムーブでは、壁に体が密着させることができます。
体が丸まって胸を開かないでいれば、
体の重心は壁から離れていくのでおちやすくなります。
楢崎選手のプッシュ、マントルがほかの選手より劣るのもこれが原因です。
肩甲骨の可動域が低い!
みなさんがまずできることは、
姿勢を正して、胸を開いて、おへそでホールドを狙ってみる。
胸が閉じているとおへその目がホールドに向けられません。
肩甲骨を寄せるエクササイズを行う。
姿勢を正してから行ってくださいね!
この後の3人の結果。
ともあれ、
コンバインド優勝は、楢崎選手でした!
強いクライミングは、やはりさすがです。
しかし、まだまだ伸びしろがあります。
ぜひ、改善できればいいですね!