本日、千葉県印西市にて、リードユース日本選手権です。

リードの大会のルールでは、ユースの大会に限らず、

準決勝や決勝は1本で、前の選手の登りを見ることができないオンサイト方式と呼ばれる方法で選手たちは登ります。


しかし、予選はルートを2本登りますが、フラッシュ方式と呼ばれる、前の人の登りを見ても良い方法で選手たちは登ることができるのです!



選手たちはウォームアップエリアなどで、事前にビデオ記録された登りを見ることができるので、最初の方の選手でも一応不利にはならないですが、
そうは言っても最後の方の選手の方が、先に登った選手のレベルを見ながら、落ちどころや疲れ具合など考慮することもできますし、

登った選手から実際に

「あそこが見た目より持ちにくかったよ!」

など、有益な情報を得ることができます。



そのような有利不利を少なくするために、2本目は1本目の時の順番を入れ替えて競技します。

ザクッと簡単に言うと、1本目が前半の方だった人は、2本目は後半の方になります。



では、なぜ、フラッシュ方式なのか?


私が出場していたころは、オンサイト方式でした。


最初の数分、オブザベーションと呼ばれる下見をして、

そのあとウォームアップエリアに隔離され、順番が来る前まで壁を一切見ることはできませんでした。



そこで、言ってしまえば、選手から意見が出たわけです!


最後の方の選手が50番目だとすると、
1人5分くらい競技に時間がかかったとしても4時間後の出番‥


そこまでルートを覚えてられるか!?


と。

世界選手権ともなればになれば、ゆうに予選で100人出て、最後の人は下見をして8時間後の出番!


特に、私が出ていた時代は、出場順がランキングの逆順でしたので、
トップ選手が予選から最後の方に順番を控えていて、
トップ選手が4時間も8時間も待たされるのは、疲れてしまう。
準決勝、決勝も控えているのに
どーにかせい!と。


そこである時期に、予選はランキング順でトップ選手から登ることになったりしました。


が、


そうは言っても、何時間も待たされるのはトップ選手でなくとも誰でもきついし、覚えてらんないのです‥



そこで、いろいろルールも紆余曲折。

現在に至り

ルートを2本にして、壁の左右で2人ずつ登らせる。


そうすることで、競技全体の時間は1人1本の時とそう変わりませんが、
2本登るので

ずーっとひらすら待ってる

という時間は減ります。


2本同じものを作って、しまえばいいじゃないか!

と言われるかもしれませんが、(そしてた時もありました)

しかし、このように、壁が凸凹したものだと、左右のルートで同じ凸凹になっていなかったり、右側と左側で傾斜が違ったり。

いろんな壁の条件があって、全く同じルートを2本つくるのは非常に難しいんですね。





また、フラッシュにすることで、
何時間も覚えてられない!忘れちゃう!
という心配も減ります。


他にもいろいろ細かい理由があるでしょう。


準決勝や決勝は人数もグンと少なくなるので、
オンサイト方式のままですが、


競技人口が多くなってり予選の参加人数が増えたということで
時代とともにルールも変わっていくんですね。









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